
痩せすぎ注意の脂肪燃焼スープはリバウンド必須!? 管理栄養士が【リバウンドしない】やり方をご紹介
1週間で集中的に行う「脂肪燃焼スープダイエット」をご存知でしょうか?
簡単にいうと、3食を指定のレシピのスープに置き換え、1週間のみ行えばよいダイエット方法です。その1週間で2〜3kg、多い方で8kg減量する事もあり、一時期「本当に痩せる!」とメディアでも話題にもなりました。しかし、こちらのダイエットは痩せやすい方法ではありますがリバウンド率が高いのも特徴的です。
今回は、脂肪燃焼スープダイエットのやり方とそのメリットとデメリットを解説した上で、リバウンドしない応用方法を管理栄養士がご提案いたします。
執筆者:小玉 奈津実
資 格:管理栄養士|食品表示検定中級|食品衛生管理者
脂肪燃焼スープダイエットとは
脂肪燃焼スープダイエットとはどのようなものでしょうか。その概要ややり方を解説いたします。
脂肪燃焼スープダイエットの概要
このダイエットが「本当に痩せる」と言われる所以は、実際に病院で食事療法として用いられているためです。
こちらの方法は、外科手術の前に安全かつ急速な減量を行うために確実に痩せる必要がある患者さんのために考えられているので、ダイエット効果が出るというのも納得ですね。
脂肪燃焼スープダイエットのやり方
脂肪燃焼スープダイエットのやり方は、スープを食べるだけではありません。
「基本ルール」と「スケジュール」の細かい条件に沿って、一緒に食べる物や禁止食材が決まっています。
<基本ルール>
- 前日24時間はアルコール禁止
- アルコール、炭酸飲料は禁止
- 飲み物は水・茶・ブラックコーヒー・100%ジュース・スキムミルク(無脂肪)のみ
- 揚げ物、パンなどの小麦粉を使った食品は禁止
- 砂糖などの甘味料禁止
- スープの量やスケジュールで提示した食材を絶対に食べる
■スケジュール
食べる物が細かく決まっており、想像するだけでもとても気合いが必要なダイエットですね…。しかし、この細かく厳しいルールを絶対に守ることが脂肪燃焼スープダイエットを成功させるための必須条件となります。
<注意>脂肪燃焼スープダイエットのスケジュールは情報元によって異なります。
脂肪燃焼スープのレシピ
脂肪燃焼スープは、使う食材と味付けが決まっています。
デトックス効果の高い野菜ばかりを使用しているので、ダイエット以外にも腸活や美肌など様々な効果が期待できます。

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材料
- 玉ねぎ大 3個
- ピーマン 1個
- セロリの太いもの 1本
- キャベツ大 半玉
- 人参 1本
- ホールトマト 1缶
- コンソメスープの素 1個
- 塩 小さじ1
- ローリエ 1枚(なくてもOK)
作り方の手順
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野菜を食べやすい大きさにカットしコンソメ・トマト缶・ローリエと一緒に大きめの鍋に入れる。
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材料がひたひたになるくらい水を入れ、20分ほど煮込む。
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野菜が柔らかくなったら塩で味を整えて完成。
ポイント
大きめにカットすると食べ応えもあり、よく噛む事で満腹になりやすいのでおすすめです。冷まして食べることで、野菜の旨味が溶け出しコクが出て食べやすくなります。味付けに飽きた場合は、カレーパウダーやチリソースなどお好みで味の変化をお楽しみください。
脂肪燃焼スープダイエットのメリット
短期間で減量ができるデトックススープのメリットをご紹介しましょう。
成功率が高い
脂肪燃焼スープダイエットは、「低カロリー」「デトックス効果の高い野菜を使用」「食事制限」「糖質制限」「短期集中」…と、痩せる条件が揃っているダイエット方法であり、成功率が高いというのが一番のメリットでしょう。
実際に「医療の現場で実践されている」減量方法ですので、色々試しても痩せなかった方も1週間後に効果が実感できる方法ではあります。
満腹感が得られる
条件はあれども、断食ダイエットとは違ってしっかり食べられるのが特徴的です。
野菜がたっぷり食べられることから満腹感も得られやすく、スープの水分もしっかり摂取できるので腹持ちも良いです
脂肪燃焼スープダイエットのデメリット
上でメリットをご紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。では見ていきましょう。
リバウンドしやすい
脂肪燃焼スープダイエットは、前述した通り外科手術前の食事療法として「とにかく体重だけを落とす」ことにフォーカスし生み出されたものであり、健康な方向けのダイエットではありません。
したがってこのダイエットに減量効果があるのは、極端なカロリー制限の上に成り立っていると言えます。
脂肪燃焼スープは1鍋で約500kcalで、追加で食材を摂取しても一食分はかなり低カロリー。この極端なカロリー制限は身体が「飢餓状態」と錯覚してしまい、溜め込みやすい体質になり、ダイエット終了後に通常の食事をするだけで太りやすくなります。
結果的にリバウンドを起こしてしまい、ダイエット前より体重が増えることになりかねません。
圧倒的な糖質とタンパク質不足
カロリー制限もさることながら、このダイエットの食事内容は「糖質」と「タンパク質」も圧倒的に不足してしまいます。
脳の唯一の「糖質」が不足すると頭の回転が悪くなったりイライラしやすくなり、生活の質が低下します。
筋肉の供給源の「タンパク質」が不足すると筋肉量が減り、ダイエット終了の1週間後には基礎代謝が落ちてしまい痩せにくい体へ導いてしまいます。
1週間後に体重が減ったとしても、長期的に痩せにくい体になってしまったら本末転倒ですね。脂肪燃焼スープは野菜が多く取れるので一見栄養バランスが良いダイエット方法に見えますが、実は「不健康」な減量方法だと言えます。
リバウンドしないユルい脂肪燃焼スープダイエットをご提案
細かいルールをしっかり守って食べたいものを我慢してもリバウンドする可能性が高い、と聞くとたった1週間といえども頑張る意味を見出せなくなりますよね。
実は、ダイエットは短期集中で行うよりも、時間を味方にすることが大切です。
細く長くダイエットと付き合っていくことで、必然的に「痩せ体質」になり極端なダイエットが不要になります。
今回は管理栄養士が考えた、習慣化できる脂肪燃焼スープダイエットの「応用編」をご紹介します。
ユルーく行える優しい方法を、とりあえず3ヶ月、頑張ってみませんか?ゆる脂肪燃焼スープダイエットのやり方は簡単です。
3日に1回、夕食を脂肪燃焼スープに置き換え!
毎食ではなく、3日に1度、夕食に「脂肪燃焼スープのみ」を食べるようにしましょう。理由は二つあります。
一つ目の理由は、食事は3日間サイクルで調整すれば脂肪を溜め込まずに済むからです。
食べたものは、糖に変わり48時間は肝臓にストックされます。
その間に燃焼されれば脂肪にならないので3日間の最終日にスープでリセットすれば、摂取カロリーを分散でき上手に調整できるという事です。
二つ目の理由は、脂肪燃焼スープは前述した通り糖質やたんぱく質が不足しているので、朝食や昼食にスープだけにしてしまうと、栄養が足りず活動的になれない事も。
その点、あとは寝るだけという夜はできるだけ胃腸に食べ物を入れない方が良いので、置き換えに適しているのです。
置き換える日は基本ルールを守る
前述した基本ルールを、3日に1回だけ、できるだけ遵守しましょう。(前日アルコール禁止、は守らなくて○)
もちろん「ユル」がモットーですので、守れない項目があっても責める必要はありません。意識して取り組むようにしましょう!
<スープの食べ方>
スープはレシピ通りに作り、「1鍋を1ヶ月分」として食べていくと良いでしょう。
スープに糖質の多い食材は含まれていないので冷凍保存可能。食す前に温めましょう。
10等分にしてジップロックなどに小分けする作業が少し手間ではありますが、後々1食分を作らなくて良いと考えたら苦ではないと思います。
まとめ
脂肪燃焼スープダイエットのように集中的に行うダイエットは減量効果は得られますが、その分代謝が落ちたりリバウンドしたりと、負担が大きいのも特徴的です。
目先の減量にとらわれてついつい無理なダイエットに手を出してしまいますが、ゆるーく習慣的に取り入れていく方が、ストレスも少なくオススメです。
精神的にも身体的にも負担が少ない「ゆる」脂肪燃焼スープダイエット、ぜひチャレンジしてくださいね!