なぜ朝食でタンパク質を摂ると良いと言われる!?継続しやすいおすすめの方法をご紹介!!

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タンパク質が多い卵を朝ごはんで食べる

「朝ごはんは無理して食べる必要はない」と言われていた時期もありました。しかし最近再び、朝ごはんの重要性が注目され始めましたね。

朝ごはんとしてパンやシリアル、ごはんなどの糖質を摂取する人は多いと思います。実は、そこにタンパク質をプラスすることがとても大切なのです。

とはいっても、「朝にそんな余裕はない」「朝からそんなに食欲がない」と思っている方はいませんか?そこでこの記事では、管理栄養士が朝ごはんにタンパク質をとる方法や効果を紹介します。

タンパク質の重要性を主に時間栄養学の観点から解説します。すぐ実践できる具体的なメニューも紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。

執筆者:内田 桃花

資 格:管理栄養士


朝にタンパク質をおすすめする3つの理由

「時間栄養学」とは最近注目されている新しい栄養学で、体内時計を考慮したものです。体内時計のリセットは朝日+朝食が関与しているとされています。とくに朝食では糖質にプラスしてタンパク質の摂取がポイントです。朝にタンパク質をおすすめする理由は大きく3つあります。

トリプトファンを摂取できる

タンパク質の多い食材にはトリプトファンが含まれます。起床後1時間以内にトリプトファンを取ると体内時計がリセットされ、睡眠時のメラトニンが発生しやすくなります。良質な睡眠をとることは健康的な生活を送る上でも基本ですし、食欲のメカニズムとも関係しているのでダイエットにもなります。

システインを摂取できる

タンパク質の多い食材にはシステインが含まれます。システインが豊富な食事をとると体内時計が調整され、血糖値を正常にする可能性があります。この効果は糖尿病の治療でも注目されている効果です。

タンパク質の摂取量が増える

朝からしっかりタンパク質をとることで一日のタンパク質摂取量が増えます。(一般的に朝食は最もタンパク質がとりづらい傾向データが有り)
タンパク質の摂取量が増えるとサルコペニア(筋肉の萎縮)を防ぐことに繋がり、骨粗鬆症も予防できるといわれています。

目が覚めて、朝日を浴び、タンパク質を摂取すると体内時計は調節されます。そうすることで健康寿命の回数券ともいわれるテロメアの長さを保てます。朝にタンパク質をとることは健康で生きるためにとても大切なのです。

朝に取りたいタンパク質の量は約20g

朝にタンパク質をとるとたくさん良いことがあると分かりました。では、どのくらいの量を食べたらいいのか解説していきます。

国の基準では、摂取エネルギーの15~20%をタンパク質から摂取することが推奨されています。30~40代女性の朝食の摂取エネルギーの目安は500kcal~600kcalなので、タンパク質は18g~30g摂取できるといいです。具体的な食品のタンパク質量はこの後紹介します。

ここでよくある朝食のパターンではどのくらいのタンパク質が含まれているのか見てみましょう。

菓子パン1つ

忙しい朝は時間がないので菓子パン1つを急いで食べて終わりの人も多いと思います。菓子パンの種類にもよりますが、メロンパンは6.3g、クリームパンは6.1g、デニッシュパンは3.4gのタンパク質を含みます。

なかには10g以上タンパク質を含む商品もありますが、菓子パンはタンパク質量に対して脂質と糖質の割合が高いです。健康のためにも食事としてとるのはおすすめしません。

食パン1枚

朝は食パンを1枚だけ食べている人は結構いるのではないでしょうか。食パン1枚(6枚切り)のタンパク質は4.9gです。これだけだと全然足りないですね。

シリアル+牛乳

最近はタンパク質強化のシリアルも販売されていますが、普通のシリアルに牛乳をかけた場合、タンパク質は1食8.9gです。

ごはん+味噌汁

よくある和食の朝食パターンです。味噌汁の具材にもよりますが、より手軽なフリーズドライのなす味噌汁を想定した場合、タンパク質は1食5.6gです。

朝食の内容以前に、朝食を抜くのは論外ですよ。体内時計が整わないだけではありません。朝にエネルギーが不足すると身体は一時的に筋肉を分解してエネルギーを作り出します。せっかく筋トレを頑張っていても台無しです。

理想の朝ごはんと言えば日本の伝統的な朝食を思い浮かべてください。ご飯をメインに味噌汁、干物、卵焼き、のり、梅干しなどおかずがいろいろと並んでいるthe朝ごはんです。この朝食だとタンパク質の量は約25gも摂取することができます。

タンパク質の続けやすい摂り方5選

朝食が重要性が分かってもやっぱり時間がないですよね。朝ごはんにかける時間は10分未満の人が多いのが現状です。朝から目玉焼きを焼いたり、焼き魚を用意したりきちんとした献立を用意できればいいのですが、なかなか難しいです。忙しい朝でも簡単にタンパク質を摂取でき、続けられる方法を紹介します。

食パン+牛乳+ハム・チーズ・ツナ

食パンだけでなく必ず牛乳を飲むようにしましょう。牛乳1杯(200g)にタンパク質は6.8g含まれます。牛乳は不足しがちなカルシウムの摂取もできるし、牛乳のタンパク質は血圧を下げる効果も期待されているのでおすすめです。

そして、パンの上にはハム(1枚で3.4g)かチーズ(スライスチーズ1枚で4.1g)、ツナ缶(1/2缶で6g)を乗せるとさらにタンパク質がアップ。もちろんダブル乗せもいいです。ツナ缶はノンオイルのものを使用すれば摂取エネルギーを抑えることができます。

ごはん+味噌汁+納豆

いつもの朝食に納豆をプラスしましょう。納豆は1パック(40g)で6.6gのタンパク質がとれます。さらに、しらす干しを大さじ1杯(5g)かけると2gのタンパク質を摂取できます。

困ったときは味噌汁にいろいろ入れてみるのも手です。味噌汁の具は油揚げや豆腐が入っていると良いですね。卵を落とすのもおすすめです。

タンパク質強化の商品に替える

朝食をシリアルやグラノーラにしている人はタンパク質強化のものを取り入れてみてはいかがでしょうか。1食で20gのタンパク質を摂取できる商品もあります。グラノーラは脂質が多いものもあるのでダイエット中の人は成分表も確認してみましょう。

高タンパク質商品を上手に活用するのも長く続けるコツです。最近はグラノーラ以外にもタンパク質強化の商品が出てきていたり、いろいろ試してお気に入りを見つけるのも楽しいですね。

今、管理栄養士達の間で注目されているのは、BASE FOODのパンです。タンパク質は1食30g摂取でき、タンパク質以外の栄養素もバランスよく含まれる完全栄養食※1として販売されています。味は4種類あって保存性もよいので効率良くタンパク質を摂取したい人は1度試してみてください。

※1)1食(2袋)で、栄養素等表示基準値に基づき、他の食事で過剰摂取が懸念される、脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウムを除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む

ギリシャヨーグルトをプラスする

いつもの食事にギリシャヨーグルトをプラスするだけで、タンパク質を約10g摂取できます。ギリシャヨーグルトは水分を減らしているので濃厚で食べ応えがあり、ダイエットにも最適です。

ダイエット中は加糖ではなく無糖を選んで自分で甘さを調整するといいですが、つい入れ過ぎてしまう人は味付きを選びましょう。いろいろなフレーバーが売られています。

ゆで卵を茹でておく

時間があるときにゆで卵を作っておくのもおすすめです。卵1つには6.8gのタンパク質が含まれますし、卵はアミノ酸スコアが100で良質なタンパク質源になります。

5つの中で、これなら自分もできそうという方法はありましたか?なにか特別なことをしなくても少し意識すればタンパク質摂取量を増やすことができます。明日の朝から挑戦してみてください。

食品のタンパク質量

その他にも食品のタンパク質量の目安を知っておくと、いろいろとアレンジしやすくなります。タンパク質が多い食材は、肉類、魚介類、卵、大豆製品、乳製品です。

食品名/タンパク質
牛も肉(100g) 20.7g 豚もも肉(100g) 22.1g
鶏むね肉皮つき(100g) 24.4g 鶏ささみ(100g) 23.0g
鮭一切れ(80g) 18g 鯵一匹(68g) 14.1g
かにかまぼこ1本(10g) 1.5g 魚肉ソーセージ1本(90g) 10.4g
ウズラの卵1個(10g) 1.3g きな粉大さじ1(7g) 2.5g
豆乳コップ1杯(170g) 6.1g 木綿豆腐(1丁) 6.6g
プロセスチーズ1つ(20g) 3.7g

まとめ

朝ごはんに、タンパク質を摂取すると体内時計が整い、良質な睡眠、血糖値の正常化などダイエットや健康にいいことがありました。

タンパク質は肉、魚、卵、大豆製品、乳製品に多く含まれますが、朝からこれらの食材を食べられない人も多いと思います。そんな時はちょい足しを意識して少しずつ量を増やしましょう。

毎日の積み重ねが大切です。無理せず、続けられる方法でやってみてください。

 
   
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