管理栄養士がすすめる疲れにくい体づくりに体質改善【食事からアプローチ!】
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「毎年夏になると食欲が落ちる」「最近、疲れを感じるようになった」そんな思いはされていませんか?疲れがあるとせっかくの休みも思いっきり楽しめないですよね。今回は疲れにくい体を作る方法についてお話ししていきます。疲れにくい体を手に入れることができたら、今よりもやりたいことができるようになると思います。一緒に体質改善をしていきましょう!
執筆者:聖 彩楓
資 格:管理栄養士|フードスペシャリスト|食物アレルギー対応食アドバイザー
目次
疲れの種類
疲れには大きく2種類あります。過度な運動などによる「筋肉の疲労」と悩みや不安などによる「精神的疲労」です。それぞれ、原因が違い対処法も異なりますが、食習慣の改善はどちらの疲労にも効果があります。体は食べた物からできているので、食べるものを見直すということが体を変える1番の近道です。
疲れにくい体を作る食習慣
体質を変えるには、食事の習慣を変える必要があります。習慣を変えるのは少し時間がかかるので、長い目でみましょう。
現在実施できていることはこれからも継続する習慣として確認してください。
- 1日3食食べる
- 同じ時間に食べる
- よく噛む
- 砂糖を取りすぎない
- バランスがよい食事をする
- 冷たいものを取りすぎない
1日3食食べる
あなたは1日3食きちんと食べていますか?忙しくて朝食を抜いたり、ダイエットを目的として夕食を抜く人もいます。1日に必要な栄養量は決まっていますが、欠食すると栄養不足になり疲れやすくなります。体でエネルギーを作ろうとする際にも内臓が働くので負担をかけます。特に朝食を抜くと夕食からの時間が長く、体が飢餓状態にあるため疲れが溜まりやすくなります。
欠食し、2食で必要栄養量を確保しようとすると1回の食事量が多く内臓にかかる負担も大きくなるため、疲労につながります。現在3食でない人は、なぜ3食食べられていないのか、原因を考えてみましょう。
習慣がなく食欲がわかない人は1口食べるところから始めてください。少し口にすると食欲がわいてくることもよくあります。
忙しくて食べる習慣のない人は、最初は市販の栄養バーや野菜ジュースで補うようにしましょう。
朝早起きしたら食べられるのか、食事をおにぎりのような移動中でも食べられるものならできそうか、改善策は必ず見つかります。
内臓に負担をかけず、十分なエネルギー量を確保するために1日3食取るように心がけましょう。
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同じ時間に食べる
同じ時間に食べることは内臓の負担を減らすことにつながります。食事をすると様々な内臓が働きます。胃や小腸、膵臓など消化に使われる内臓は食事の時間が近くなると、働く準備をし始めます。
つまり、食事時間が毎回バラバラだと準備する間も無く働くことになるので負担が大きくなります。毎日の食事時間は大体一緒にし、負担をかけないようにしましょう。毎回同じ時間に食事をするとその時間になるとお腹が空いてしっかり食事ができ、間食も無理なく減らすことができます。
よく噛む
よく噛むことは食品を消化しやすくする働きがあります。食べ物を小さくしたり、唾液に含まれる酵素で分解することで消化する助けになります。
噛むことによるメリットは多く、食欲を回復させる効果もあり夏バテにも効果的です。柔らかい食べ物は消化しやすく内臓の負担はかからないですが、歯応えのあるものも食事に取り入れよく噛むように意識してください。
私は「ありがとう」を6回分頭の中で言いながら噛むようにしています。
ゆっくり食べることにもつながり、血糖値が急上昇することを防ぐので疲れにくい食べ方にもなります。
砂糖を取りすぎない
間食をとると3食の食事とは別に予期せぬ消化が必要になるので内臓の負担が増えます。また、間食で摂ることの多い「白い砂糖」が疲労につながってしまします。
白い砂糖は体の中に入るとすぐに血液中に送られ、血糖値を上げます。
それに伴い上がった血糖値を下げるために膵臓が急遽働かないといけなくなり疲れます。急遽働いた膵臓はいつも以上に強い働きをし、血糖値を下げすぎてしまいます。これが低血糖です。
低血糖の状態はさらに糖を欲するため悪循環になります。砂糖の食べ過ぎはめまいや倦怠感を招くので砂糖の量に注意してください。
バランスが良い食事をする
疲れにくい体というのは必要な栄養量を摂取することで作ることができます。
疲労回復に効果のある栄養素としてはビタミンB1、クエン酸、イミダゾール、鉄分などが挙げられ、食品としては豚肉や、お酢、鶏肉やレバーなどがあります。これだけでなく色々な食品にこれらの栄養素が含まれていますが1つ1つ確認はしなくても大丈夫です。
バランスの良い食事を食べていると、これらの栄養素は自然に摂取できます。バランスの良い食事にする方法は色々ありますが、ここでは小学生の頃に習った「3つの食品群」を簡単にご紹介。下記の赤、黄、緑が食事に入っているか確認して食べるようにしてみてください。
赤=肉や魚、豆腐や卵などのタンパク質
主に筋肉や血液を作る働きがあります。筋肉疲労、精神疲労どちらの場合でもタンパク質の必要量が増えるため重要です。
タンパク質にも種類があり、バランスよく色々なタンパク質が含まれているものを選択すると効率よくタンパク質を利用できます。このバランスは「アミノ酸スコア」で表します。
豚肉や卵、牛乳、大豆などがアミノ酸スコアの高い食品になりますが同じ食品に偏らず、色々なタンパク質を摂ってください。
黄=ご飯やパン、麺類などの炭水化物
主にエネルギーとなる働きがあります。エネルギー不足になると疲れやすくなるので、毎食食べるようにしましょう。
脳へのエネルギーとなるのはブドウ糖だけなので、お米を食べることをおすすめします。最近では「糖質オフダイエット」も流行っていますが、疲れにくい体を作るには糖質が欠かせないので、量を決めて食べましょう。
緑=野菜や果物
主に体の調子を整える働きがあります。疲労に効果的なクエン酸も含まれる食材が多く、こちらも毎食摂りたい食品です。また、血糖値の上昇を緩やかにする働きもあるので、内臓への負担も軽減できます。果物は砂糖が多いので1日に食べるのは片手に乗る程度にしてください。
野菜も緑黄色野菜と、淡色野菜に分けられます。色の濃いものと薄いものを摂るように意識をしているとどちらも摂取できます。
冷たいものを取りすぎない
暑くなってくると、ジュースやアイス、食事も冷麺や冷やし中華と冷たいものが好んで食べるようになります。しかし、冷たいものは胃腸を冷やし機能を低下させることもあるので頻度に気をつけましょう。
水分補給としてスポーツ飲料やジュースを選ぶ人もいますが、砂糖が入っているため、さらに口渇感を感じたり、血糖値の変動が起こるため疲労につながります。
水分補給には水やお茶を選びジュース類はおやつとして楽しみましょう。また、お酒やコーヒーは利尿作用があり、より水分不足になりやすいです。お酒やコーヒーを水分として摂らず、追加で水分を摂取するよう意識してください。
まとめ
いかがでしたか?食事でできる疲れにくい体への体質改善は、「1日3食、バランスの良い食事を同じ時間によく噛んで食べること。甘いものは摂りすぎないように注意する」ことです。食事だけでなく、適度な運動やその他の生活習慣を見直すことも大切なので、できることから始めてみてください。疲れにくい体は1日だけでは出来上がりません。無理のない範囲で習慣を変えていきましょう。
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