お腹が張る原因と対策◎乳酸菌や食物繊維の力を利用して腸内環境を整える方法を伝授!

お腹が張る

炭水化物を含む食べ物でお腹が張った経験はありませんか。仕事中や人と会うときに腹部膨満感があると、苦しくて目の前のことに集中できなくなります。
今回の記事でお腹が張る原因を知り、お腹の環境を整える方法と食べ方のコツを学びましょう。キーワードは腸内細菌バランスとプロバイオティクス、プレバイオティクスです。

執筆者:broccolin

資 格:管理栄養士

お腹の張りは体に悪いこと?

お腹が頻繁に張る人はその感覚に慣れてしまっていませんか?お腹の張りの原因と病気が隠れている可能性を知りましょう。

主な原因その1:食事

暴飲暴食とまでいかなくても、大量の食べ物を食べると処理しきれず胃にとどまる時間が長くなります。そうすると、食後しばらく経っても胃が膨れた状態が続くのでお腹が張ってしまいます。

食べる量だけでなく、食事の速さもお腹が張る原因の1つです。急に食べ物が胃に入ると消化機能が下がるので、胃にたまったように感じます。また、空気も一緒に取り込んでしまうのでお腹の膨らみを感じます。

主な原因その2:病気

数日経っても腹部膨満感が治らない場合、病気が原因になっているかもしれません。最もポピュラーなのは便秘です。便通がなければ、腹痛や腹部膨満感が発生します。他には、逆流性食道炎、急性胃腸炎、胃がん、大腸がん、膵臓がん、卵巣腫瘍などお腹周りの病気の症状で腹部膨満感が出ることもあります。

主な原因その3:ストレス

ストレスはお腹だけでなく、体全体の健康に悪い影響があると知られています。
緊張が高まる場面で生唾を飲むことがありますが、このとき唾液と一緒に空気も飲み込みます。空気が胃の中に入ると腸に移動し、お腹の張りを感じます。また、ストレスによって胃腸の機能が低下すると、食物やガスが溜まってしまいます。

お腹の張りが気になる、改善しないときは病院へ

腹部膨満感が何日も続く場合は医療機関を受診しましょう。腹痛や嘔吐などの症状を伴う場合も内科や消化器内科を受診したほうが良いです。その際、いつからお腹が張るか、どんな食べ物を食べると症状が出やすいか、他に具合の悪いところはあるかなどを医師に伝えるようにしましょう。

腸内細菌のバランス

お腹の張りを和らげるためには、腸の環境を整えることが重要です。腸内細菌をバランスよく育てるには、どうすればいいかお伝えします。また、乳製品の宣伝でよく見かけるプロバイオティクス、プレバイオティクスについても知りましょう。

腸内細菌、プロバイオティクス、プレバイオティクスってなに?

人間の腸内には100兆個もの腸内細菌が棲みついています。この腸内細菌の集団を腸内細菌叢(腸内フローラ)と呼びます。
体に好都合な影響をもたらす有用菌の代表は、ビフィズス菌や乳酸菌です。これらの有用菌を含む食品をプロバイオティクスと呼び、有用菌のエサとなり菌数を増やす効果があるオリゴ糖などをプレバイオティクスといいます。

腸内細菌バランスのチェック方法

当たり前ですが、腸内環境を体の外から確認することはできません。代わりに、腸内細菌バランスを自分で確かめる方法をお伝えします。

  • □便が硬い
  • □便が出にくい
  • □排便後の匂いやおならの匂いが強い
  • □野菜が苦手で少量あるいはたまにしか食べない
  • □お肉が好き
  • □外食によく行く
  • □牛乳やヨーグルトなどの乳製品を食べる機会が少ない
  • □運動不足

上の8つの項目のうち当てはまる数が多いほど腸内細菌のバランスが崩れていると予想できます。

腸内細菌の増やし方

有用菌を増やすには、菌そのものを摂ることと増殖しやすい腸内環境を用意することが必要です。乳酸菌やビフィズス菌を摂るには、ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬物、キムチ、納豆を食べるのがおすすめです。あわせて、善玉菌のエサになる食物繊維を多く含む野菜や海藻、オリゴ糖を含むシロップやお菓子を食べると相乗効果が期待できます。

腸内細菌叢の整え方

乳酸菌やビフィズス菌などの生菌、または有用菌が入った食品を食べると腸内細菌叢が改善され、腸内環境を良好な状態に保てます。ビフィズス菌などのプロバイオティクスにオリゴ糖などのプレバイオティクスを組み合わせると効率良く腸内細菌叢を改善できるのでおすすめです。ヨーグルトにオリゴ糖をかければ、美味しく食べられる理にかなった食べ方ができます。

乳酸菌で腸を元気にしよう

乳酸菌は体に良いイメージがあり、特に腸と深く関係することが知られています。ここでは、乳酸菌が健康にどう役立つか、乳酸菌を含む食べ物をどのように食べればよいか考えてみましょう。

乳酸菌の働き

乳酸菌の主な働きとして、整腸作用、消化吸収促進作用、免疫機能向上、アレルギー症状の軽減があります。整腸作用とは具体的に、腸の運動を促進して便通を整える、善玉菌を増やすを指します。腸内環境が整えば免疫機能が高まり、病気に抵抗する力をつけられます。

乳酸菌を含む食べ物

乳酸菌を含む食品には、ヨーグルト、チーズ、漬物、乳酸菌飲料があります。市販のヨーグルトはパッケージに乳酸菌の種類が書いてあるので、どれが自分に合うか試してみると良いです。漬物には数多の種類がありますが、乳酸菌を摂る目的で食べるなら、乳酸発酵で作ったぬか漬け、しば漬け、千枚漬け、キムチ、ザワークラウトを選ぶようにしましょう。

乳酸菌を食事に取り入れよう

乳酸菌に限らず、善玉菌は長期的に腸へ留まることができません。よって、乳酸菌を含む食品を食べることを習慣化することが重要です。例えば、朝食に乳酸菌飲料を1本飲む、昼食のお弁当に漬物を入れる、夜は味噌汁を飲む、小腹が空いたらヨーグルトにオリゴ糖をかけて食べると決めて実践します。自分のライフスタイルに合う方法で取り組むと無理なく続けられます。

食物繊維のちょうど良い食べ方

不足していると言われる食物繊維ですが、食べ過ぎてもいけません。適量を食べるには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類をうまく組み合わせること、食物繊維と相性が良い食べ物と一緒に食べることが必要です。

2種類の食物繊維

食物繊維には水に溶けやすいものと水に溶けにくいものがあります。2つの食物繊維が不足したり過剰になったりするとどうなるか考えてみましょう。

  • 水溶性食物繊維の不足・摂りすぎ

    水溶性食物繊維には、糖やコレステロールの吸収を抑制する、便を軟らかくする効果があります。不足すると、食べた分だけ糖とコレステロールが吸収され生活習慣病の原因になったり、便秘がちになったりします。過剰に食べるとお腹が緩み、下痢や軟便を引き起こします。

  • 不溶性食物繊維の不足・摂りすぎ

    不溶性食物繊維には、便の容量を増やす、腸の運動を活発にして便を出しやすくする効果があります。不足すると便容量が足りないまたは腸が動かないことで便秘になります。過剰になると、容量が増えた便をうまく排泄できず便秘になってしまいます。

バランス良く食物繊維を食べる方法

食物繊維を食べる際に気をつけることは、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を組み合わせること、食物繊維の健康効果を高めるものと一緒に食べることです。

  • 食物繊維を多く含む食品

    不溶性食物繊維を含む食品には、大豆、小麦ふすまをはじめとする穀類、ごぼうなどの野菜があります。水溶性食物繊維を含む食品には、りんごやみかんなどの果実類、いも類、キャベツや大根などの野菜類、昆布わかめなどの海藻類が挙げられます。

  • 食物繊維と一緒に食べたい栄養素

    食物繊維とあわせて摂ると効果があるものは水です。食物繊維は水に溶けると粘り気が出てゲル状になる性質を持ちます。食物繊維が水を含むと、便の容量が増えてお通じが楽になります。また、腸内の食べ物のカスを吸着して排泄するので、腸内をきれいに保てます。

お腹の張りを気にせず炭水化物を食べるには

何も心配せずご飯やパンなどの炭水化物を頬張りたい方に向けて、腹部膨満感の予防法をお伝えします。食べ方に気を付けてお腹の張りを軽減しましょう。

ゆっくり食べよう

食事のペースが早いと食べ物と一緒に空気を飲み込んでしまいます。飲み込んだ空気が胃腸に入流ことがお腹の膨満感を引き起こす原因の1つです。慌てず、急がず食べることで吸い込む空気の量が減ります。かき込むような食べ方をしない、食事時間にゆとりを持つという工夫をしてみましょう。

よく噛んで食べよう

十分な咀嚼をせずに食事をすると、お腹が満たされにくい、消化がうまくできないといった弊害を生みます。よく噛んで食べるメリットは、食事時間が増えて飲み込む空気が減る、消化がスムーズになりガスの発生量を抑えられるといった効果を得られることです。噛んだ回数を頭の中で数えたり、噛み応えのあるごぼうやきゅうりを使った副菜を食べると自然に噛む回数を増やせます。

食べ過ぎないように適量を知ろう

食事の量が多くなる人には、早食いや噛まずに食べる癖がついていることが多いです。噛まずに食べるとご飯3杯食べられるが、よく噛んで食べると1杯でお腹が満たされるなど、自分の体と対話しながら丁度良い食事量を見つけましょう。食物繊維が多い食べ物を食べると、食後の満腹感の持続時間が延びるので、実際に体感して普段の食事に取り入れるきっかけにすると良いです。

原因食品別:お腹の張り対策

何を食べてもお腹が張る人、特定の食べ物を食べたときだけお腹が張る人、悩みはそれぞれあると思います。食品ごとに対処法があるので、特にお腹が張りやすいと言われる4つの食品について解説します。

  • パン

    パンを膨らませるためのイーストが腸内でさらに発酵を進めてお腹を張らせることがあります。3食パンを食べるのを避けたり、蒸しパンやシフォンケーキなどふわっとした食感のパンを選ばないことでお腹が張らないようにできます。イースト不使用や天然酵母を使ったパンもお腹の張りが軽減するのでおすすめです。

  • 玄米

    玄米には食物繊維が多く含まれています。食物繊維が不足していた状態から急に多量の食物繊維を摂ると、お腹が張って便秘がちになることもあります。そんなときは、白米に玄米を混ぜて炊いてみる、普段以上によく噛んで食べるといった対策をしてみましょう。

  • いも

    いもには食物繊維だけでなく、ビタミンやミネラルも多く含まれます。いもを食べて腹部膨満感を感じるのが嫌だから全く食べないというのはもったいないです。食べる量を減らしたり、ゆっくり水分を摂りながら食べるとお腹の張りが軽減されます。

  • 乳製品

    乳製品に含まれる糖のラクトースを消化できない体質を持ち、乳製品を食べるとお腹が張る人もいます。この場合、ラクトースが除去された乳製品を買って食べる、乳製品を採り過ぎないことが対策になります。体質に問題ない人も、お腹がゴロゴロする場合は飲食する量を減らしましょう。

まとめ

炭水化物を食べるとお腹が張ってしまい、食事を純粋な気持ちで楽しめない人もいるかもしれません。この記事で、腸内環境を改善するには善玉菌を増やすこと、お腹の張りを防ぐための食品とその食べ方をお伝えしました。できるものから取り入れて、お腹の中から健康にしていきましょう。まずは今夜の晩ご飯に味噌汁を飲んでみませんか。

 

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