腸活で腸内環境を整え、健康面と美容効果を手に入れる食事の考え方を伝授!!

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腸内環境の改善

「腸活」とは腸に良い食事や運動で腸内環境を整えることです。便秘改善や美肌効果があるとして若い女性を中心に注目されています。その他、肥満や生活習慣病、免疫力の向上にも期待されています。私たちの健康に大きな関わりがある腸について考えてみたいと思います。

執筆者:TOMOHIRO

資 格:管理栄養士

腸内環境を整える食事とは

お腹の調子が悪い、便秘や下痢といった悩みをお持ちの方はいませんか?これらの腸の不調は食生活の欧米化や不規則な生活、ストレスや運動不足などによって引き起こされる腸内環境の乱れが原因かもしれません。

腸内環境が悪いと肥満や生活習慣病、感染症などさまざまな病気にかかりやすくなることも近年分かってきました。バランスの良い食事を心がけ、腸に良いとされる発酵食品や食物繊維を積極的に摂取するなど「腸活」を行い腸内環境を整えることが、健康を維持するうえで大切です。

腸内細菌の種類とその働きについて

私たち人間の腸内には100兆個もの腸内細菌が生息していると言われています。その種類はさまざまですが、大きく分けて善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つに分類されます。

体に良い働きをするのが善玉菌。代表的な菌はビフィズス菌や乳酸菌です。腸の働きを活発にして消化吸収を助けたり、ビタミンの合成、感染予防や免疫力を高めるなど健康維持に役立ちます。

悪い働きをする悪玉菌はウェルシュ菌やブドウ球菌などがその代表です。発がん性物質や毒素など有害物質を作り出すことで病気の引き金になります。腸内細菌の中で一番多い日和見菌は、善玉菌が優位な場合は善玉、悪玉菌が優位な時は悪玉と優位な方に味方します。健康な腸では善玉菌が優位なバランスを保ちながらこれらの菌が共存しています。このバランスが崩れ悪玉菌が増えて善玉菌が減るとさまざまな病気につながります。

腸内環境を悪くする4つの要因

普段の生活で腸内環境を悪くしている4つ要因をご紹介します。

  • 食事の習慣

    肉類などの動物性タンパク質や脂肪の多い食事に偏ると悪玉菌が増えます。野菜や果物など食物繊維の摂取不足により、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れる。

  • ストレス

    腸と神経には密接な関係があると言われています。精神的なストレスにより下痢や便秘になると腸内環境が悪化、さらにストレスを感じるといった悪循環になります。

  • 抗生物質

    抗生物質は病原菌だけでなく、体に有益な菌まで減少します。病院で抗生物質と一緒に整腸剤が処方されるのはこのためです。

  • 加齢<

    生まれたばかりの赤ちゃんの腸にはビフィズス菌などの善玉菌が数多く生息しますが、加齢とともに善玉菌は減少し、悪玉菌が増えます。

腸内環境が悪いとどうなるの?

腸内細菌が体に与える影響が大きく、私たちが健康に過ごすためには腸の健康が重要な鍵であると言えます。体に与える影響には下記のようなことがあります。

  • 便秘

    腸内に腐敗物質が溜まり、便秘の原因になります。便秘を下痢を繰り返す過敏性腸症候群も腸内環境の悪化が原因と言われています。

  • 肌荒れ

    悪玉菌が作り出す毒素が全身に運ばれ、肌荒れの原因になります。

  • 肥満・糖尿病

    腸内細菌が消化吸収や代謝になんらかの影響を与えることにより、肥満や糖尿病になりやすくなります。

  • 免疫力の低下

    腸には免疫機能があり、病原菌やウイルスなど外敵菌を排除する働きがあります。腸内バランスが乱れ、免疫機能が低下すると病気やアレルギー、がんなどにかかるリスクが高くなります。

腸内環境の改善方法とは

「ヨーグルト」などを食べていれば腸内環境は良くなると思っていませんか?ヨーグルトにはビフィズス菌・乳酸菌といった善玉菌が含まれており、腸の調子を整えてくれる働きがあります。しかしヨーグルトを食べてさえいれば良いというわけではありません!!

ヨーグルトなど食べ物から摂取したビフィズス菌や乳酸菌の多くは、腸まで届く前の消化の過程で死滅してしまうため、腸内環境を改善するには偏った食生活を見直すことが第一です。

バランスの摂れた食事を心がけよう

食生活の欧米化により肉類などの動物性タンパク質や脂肪の多い食事ばかり食べていませんか?肉や脂肪は悪玉菌の大好物、このような食事を続けていると悪玉菌が増え腸内環境が悪化します。肉類ばかりに偏らず、魚や豆類、野菜・きのこ・海藻類などを積極的に食べましょう。伝統的な和食料理がおすすめです。

プロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせ

「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を一緒に摂ることで、腸内環境の改善に効果があるとされています。
例えば朝食やおやつにヨーグルト食べる時、ヨーグルトだけではなくきなこやバナナを加えると良いでしょう。ヨーグルトにドライフルーツの組み合わせも効果的です。ドライフルーツは生の果物に比べて水分が少ない分、食物繊維が豊富です。日持ちもするので、手軽に摂取したいときにおすすめの方法です。砂糖不使用のものを選びましょう。

  • プロバイオティクスとは

    「プロバイオティクス」とは腸に良い働きをする細菌やそれらを含む食品のことをいいます。ビフィズス菌・乳酸菌などを含むヨーグルトや乳酸菌飲料、チーズ、味噌、納豆、甘酒、キムチ、ぬか漬けといった発酵食品がそうです。

    口から摂取したこれらの菌は腸内まで到達したとしてもずっと生息し続けることはないため、継続的に摂取する必要があります。口から摂取したビフィズス菌・乳酸菌など細菌の多くは腸内に届く前に死滅してしまいますが、死滅しても腸内に生息する善玉菌の働きを助ける効果があります。

  • プレバイオティクスを摂取とは

    「プレバイオティクス」とは善玉菌のえさとなり、腸内の善玉菌を育ててくれる食品のことをいいます。オリゴ糖や食物繊維を多く含む食品がそうです。オリゴ糖が多く含まれる食品には大豆、きなこ、玉ねぎ、ゴボウ、バナナなどがあります。

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。善玉菌のえさになるのは水溶性食物繊維で野菜や果物、こんにゃく、海藻類に多く含まれます。不溶性食物繊維は便のかさを増やし老廃物を便として排泄する役割があります。大豆や小麦ふすま、きのこ類に多く含まれます。特に普段の食生活で不足しがちな食物繊維は意識して摂るように心がけましょう。

まとめ

今回は腸内環境が健康に及ぼす影響についてや腸内環境の整える食事についてご紹介しました。腸内環境の改善にはバランスの良い食事や「プロバイオティクス」の発酵食品と「プレバイオティクス」のオリゴ糖や食物繊維を組み合わせて摂ることが大切です。また適度な運動で腸の働きを高めること、規則正しい生活・排便リズムを整え便秘を防ぐことも腸内環境を整えるうえで重要です。

 
   
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