筋トレで筋肉を効果的につける為の食事や筋肉痛予防

運動をする女性

健康意識が高まり筋力トレーニングをする方が増えています。その理由は様々で、「健康のため」「理想のボディを目指すため」「アンチエイジングのため」などが挙げられます。どれだけきついトレーニングをしても、その後の食事を疎かにしては筋肉がつきにくいだけでなく筋肉痛を長引かせてしまい、運動効率を悪化させてしまいます。この記事では、体を引き締め筋肉をつけるための栄養素と筋肉痛を改善する食事方法について説明します。

執筆者:佐久間 翔也

資 格:食管理栄養士|製菓衛生師|食育インストラクター

筋肉をつけるために必要な栄養素

筋肉に最も必要なものに挙げられるのがタンパク質です。人体の4分の1はタンパク質でできており、筋肉の他にも髪、皮膚、内臓、血液と様々な所で役割を担っています。これらの部位では常に新しい体を作り続けています。トレーニングをすることで筋肉の再生が促進され、そこにタンパク質を補うことで筋肉が大きくなります。
食事を摂らなかったり、ジャンクフードのようなバランスの悪い食事ばかりでは、タンパク質が不足し筋肉の材料も補えなくなってしまいます。また、タンパク質なら何でもいいということではなく、タンパク質の種類、量、摂取するタイミングが重要になってきます。

タンパク質は体の中でアミノ酸に分解されます。このアミノ酸は20種類ほど存在しますが、体で作られず食事から摂取しなければいけない9種類の必須アミノ酸があります。この必須アミノ酸を、バランスよく豊富に含んだ食品を摂ることがカギとなり、肉・魚、乳製品、豆製品、卵に豊富に含まれています。
タンパク質の量は朝10g、昼と夜は20gを食べることを推奨されています。肉・魚などは手のひら1つ分がおよそ20gです。タンパク質はたくさん摂れば良いというものではなく、体が必要とする量を超えたものは脂肪になってしまいます。プロテインを飲んで太ってしまったという方はこれが原因です。タンパク質にもご飯などの炭水化物と同じカロリーがあるため、摂り過ぎると太ってしまいます。過剰かどうかの判断は食事中のカロリーの比率を、P=タンパク質、F=脂質、C=炭水化物のPFC比から算出することができます。

健康な食事バランスのPFCバランスとは

PFCとは

PFCバランスとは、摂取カロリーのうち三大栄養素の「P:たんぱく質」「F:脂質(脂肪)」「C:炭水化物」の比率を示すワードです。このPFCバランスを整えることで栄養の偏りを防ぎ、栄養バランスを整えながら筋肉を作るために必要なタンパク質を知ることができます。

厚生労働省が出している食事バランス比率

  • P:タンパク質は13〜20%
  • F:脂質は20〜30%
  • C:炭水化物は60〜64%

プロテインを上手に活用

筋肉を大きくしながら脂肪を減らしたい場合、この範囲内でタンパク質の比率を増やし、脂質を減らすことでバランスの良い食事を摂ることができます。筋肉を効率良くつけるためにタンパク質を摂取するタイミングは、運動後の30分以内が筋肉作りのゴールデンタイムともいわれ、特に吸収されやすくなっています。運動が終わってすぐにタンパク質やビタミン類などを含んだバランスの良い食事ができれば望ましいですが、現実的には難しいので、これらを豊富に含むプロテインが多く使われています。プロテインの種類を大きく分けると、動物性のホエイプロテインと大豆のソイプロテインがあり、違いは下記の通り。

  • ホエイプロテイン

    ホエイプロテインは乳製品から作られ、アミノ酸の吸収速度が速いことから筋肉を大きくしたい人向けのプロテイン

  • ソイプロテイン

    ソイプロテインは大豆から作られており、ゆっくり吸収されます。そのため満腹感が持続しやすくダイエットやカラダを引き締めたい人におすすめ

タンパク質の吸収を助けるビタミンB6

ビタミンB6はタンパク質をエネルギーに変える働きをしています。また筋肉の生成を助けてくれます。トレーニング後は、タンパク質と一緒にビタミンB6を上手に摂取しましょう。

ビタミンB6が多い食材

肉・魚、レバー、バナナに多く含まれる。

エネルギーになる炭水化物

トレーニングをする時に、カラダの中に蓄えられているエネルギーを燃やして筋肉を動かしますが、不足してしまうと筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。
筋肉をつけるために筋肉を分解していたら本末転倒なので、しっかり炭水化物を食べましょう。また炭水化物は、脳の唯一のエネルギー源ともいわれています。正常な思考を保つために欠かせない栄養素です。

炭水化物が多い食べ物

ご飯、麺類、パン、果物など(バナナは炭水化物とビタミンB6が含まれているので、トレーニング後の食事にはおすすめ)

筋肉の生成に働く亜鉛

タンパク質の合成、細胞の生まれ変わりに作用します。

亜鉛が多い食材

牡蠣、うなぎなどの魚類、レバー、海藻類、ナッツなど。

筋肉痛を予防するための食事とは?

筋肉痛が痛い

実は、筋肉痛になるメカニズムは未だ解明されておりません。以前は乳酸の蓄積だと言われていましたが、運動直後は血中の乳酸値はむしろ低下しており、矛盾が生じてしまいました。
現在では、運動により筋肉を酷使することで生じる炎症と筋肉の神経に無数の傷がつくことなどが原因ではないかと考えられています。そこで、筋肉痛を予防するために摂取すると良い栄養素と食品をいくつかご紹介します。

BCAA(分岐鎖アミノ酸)

体では作られない必須アミノ酸の中で、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つをまとめてBCAAと呼ばれています。アミノ酸は傷ついた筋肉の補修に役立ちます。その中でもBCAAは、筋肉を補修するタンパク質の合成を促進し、筋肉の損傷自体も軽減させる効果があるといわれています。

BCAAを含む食材

肉・魚・乳製品・大豆製品など(特に豚肉、マグロ、カツオ、アジ、卵、チーズに多い)

オメガ3系不和脂肪酸

DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、リノレン酸などがあり、主に魚の油に含まれる脂肪で炎症を抑える働きがあります。

オメガ3系不和脂肪酸を含む食材

サバなどの青魚、ナッツ類やアボカドなど

ビタミンA・C・E

抗酸化ビタミンとして抗炎症効果があります。

クエン酸を含む食材

  • ビタミンA:人参やさつまいもに多く含まれ、ビタミンCは、柑橘系の果物やブロッコリー、イチゴなどに含まれます。
  • ビタミンC:水に溶けやすい性質をもっているので洗ったり、長時間浸すと溶けだしてしまいます。なるべくさっと洗って使いましょう。
  • ビタミンE:ナッツ系やブロッコリー、ホウレンソウに多く含まれています。

クエン酸

運動後の疲労にはクエン酸が効果的です。疲労とは筋肉を酷使することでの筋断裂の他に、活性酸素が体を酸化させてしまうことで受けるストレスもあります。クエン酸には強力な抗酸化作用があり、酸化ストレスの軽減以外にも血流を改善する効果や、体内の老廃物の排出にも役立ちます。

クエン酸を含む食材

柑橘系の果物、梅干しなど

まとめ

筋肉をつけるためには「どんなトレーニングをするか」と同じくらい、「何をいつどれだけ食べるか」が重要になってきます。私自身も運動後のプロテインに加え、普段からバランスの良い食事を心掛けることで、理想の体を手に入れることができました。
最近では外資系に努めるビジネスパーソンにカラダを鍛えている人が多くなってきています。トレーニングをすると、肉体だけではなく精神的にも強くなるので、仕事にも良い影響をもたらすと言われています。働き方改革で時間に余裕ができた人も少なくありません。その時間に少しずつトレーニングをすればおのずと自分のカラダは応えてくれます。仕事では裏切られても筋肉は裏切りません。健康で長生きをするために今からトレーニングを始めましょう!

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