レンコン(蓮根・れんこん)の栄養効果で免疫力が上がる?国際中医薬膳管理師が選び方と保存方法を解説!
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たくさん穴があいた、独特のフォルムも愛らしいレンコン。色が白く、淡色野菜に分類され、一見栄養が少なそうに見えるかもしれませんね。
しかし、ビタミンや食物繊維、また、免疫力を活性化させる働きに優れたLPSという成分を含んでいるのです。今回はそんなレンコンの魅力に迫ってみましょう。
執筆者:MIHO
資 格:世界中医薬学連合会認定・国際中医薬膳管理師|調理師|食育インストラクター
レンコンに含まれるLPSで免疫力が上がる
LPSとは、通称「免疫ビタミン」とも呼ばれ、その名の通り、私たちが本来持っている免疫力を高める働きがある成分で、正式名称をリポポリサッカライドといいます。
LPSは土壌や野菜などについている微生物の成分の1つで、空気中にも漂っているといいます。LPSは、インフルエンザなどの感染性の疾患やがんの予防、花粉症、アトピーの改善、また、アンチエイジングや免疫力の向上など、私たちの健康や美容にさまざまな効果があるとして注目を浴びている成分です。
LPSは免疫力をアップさせる
私たちの体には、マクロファージという免疫細胞が備わっています。マクロファージは体内に残る死んだ細胞や老廃物、がん細胞や、体外から侵入したウイルスや病原菌を体外へと排せつする働きをしています。このマクロファージを活性化することができるのが、LPSなのです。
インフルエンザなどの流行性の疾患に毎年かかる方もいれば、1度もかかったことがない、という方もいますね。もちろん、生活環境や手洗い、うがいなどの習慣の違いもあるのかもしれませんが、個人個人が持つ免疫力の差も、その理由の1つだと考えられています。
LPSをしっかりと摂取することで、病原菌やウイルスなどの侵入を許さない、強い免疫力を保っておきたいですね。
LPSは花粉症などのアレルギー症状を和らげる
LPSはこのように免疫力の向上に役立つほか、アレルギー症状を緩和する働きもあるとされています。
花粉など、アレルゲンとなる物質が体内へ侵入すると、免疫細胞はその物質を排除するように働きます。
しかし、昨今の「衛生管理・除菌の徹底」により、体内に数種類ある免疫細胞のバランスが崩れてしまうと、増え過ぎた免疫細胞が、周りの細胞や粘膜とアレルゲンとなる物質を、区別なく攻撃するようになります。
LPSは、免疫細胞を活性化させ、それぞれのバランスを整える助けになるため、花粉症の予防にも効果があるとされています。本来、土に足をつけて生活をしていた私たちの祖先は自然とLPSを口にし、免疫力を上げることができる生活をしていました。
しかし、アスファルトに囲まれて生活し、農薬を使用したり、いわゆる野菜工場で栽培されたりした、土に触れずに育った野菜を食べている現代人は、どうしてもLPSの摂取量が減っているということです。
現代でも、自然豊かな地方で土に触れて暮らす方の方が、都会に暮らす人に比べてアレルギー疾患の発症率が低いというのも、このようなLPSの摂取量の違いが理由の1つかもしれませんね。
LPSはどんな食材に含まれる?
土の中で育つレンコンにはLPSが豊富です。豊かな沼地で育つレンコンはLPSを多く含み、その量は同様に土の中で育つサトイモやにんじんの6倍以上にもなるということです。
特に、成長中直接土にふれている皮や節の部分に多く存在しているので、皮がきれいなものは皮をむかずに利用し、また節があれば切り捨てる部分は最小限にとどめましょう。
LPSは水溶性のため、水にさらしたり下茹でしたりする時間はできるだけ短くとどめるのも、LPSをしっかりと取るために有効です。海藻類などにも含まれるLPSは、レンコン以外にはめかぶやわかめ、岩のりなどの海藻類にも多く含まれています。その他、無農薬で育てられた玄米をはじめ、ホウレン草や明日葉にも多く含まれています。
LPSの理想的な摂取量や取り方は?
免疫力をアップさせるために取っておきたいLPSの量は、1日に500㎍といわれています。これをレンコンだけで取ろうとすると、100gになります。レンコン100gというとそれほど多いわけではないですが、先ほどご紹介した海藻類やホウレン草などと上手に組み合わせるとよいですね。
また、LPSは乳酸菌と合わせて取るとさらに効果的に働くといわれています。ぬか漬けで植物性乳酸菌を取ったり、食後のデザートにヨーグルトで動物性乳酸菌を添えたりしてもよいですね。
その他の栄養は女性に嬉しい成分ばかり
レンコンに含まれるLPSに注目してご紹介してきましたが、その他にも女性に喜ばれる栄養素がたくさんあります。
ビタミンB1
ビタミンB1は水溶性ビタミンの1種で、糖質をエネルギーに変え、疲労回復作用を担っています。糖質が唯一のエネルギー源である脳の健康を担い、皮膚や粘膜を健康に保つ働きもあります。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性ビタミンの1種で、肌や骨を網の目のように結び付け、支えているコラーゲンを作り出す働きをしています。また、ストレスに対する抵抗力をつけたり、活性酸素を体内から排せつし、血管や肌の老化を防止し、鉄分の吸収を助けたりする働きもあります。
本来熱に弱いビタミンCですが、レンコンに含まれているでんぷんにより、熱から守られているため、加熱しても破壊されにくくなります。
ビタミンE
ビタミンEは脂溶性のビタミンの1種で、強い抗酸化作用を持ち、細胞膜や血管が傷つくのを防ぎ、老化防止、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果的です。ただし、脂溶性ビタミンは取り過ぎると体内に蓄積されることがあるため、サプリメントなどを利用している方は注意が必要です。
銅
銅は血液中で酸素を運ぶ役割をしているヘモグロビンに鉄を送り込む役割を果たしています。そのため、鉄分を取っていても銅の摂取量がすくないと、鉄分を上手く取り込むことができず、鉄欠乏性貧血を起こしてしまいます。また、体内にあるさまざまな酵素の材料となったり、骨を形成する働きを助けたりしています。
食物繊維
レンコンには不溶性食物繊維が豊富に含まれていて、食べると腸内で水分を吸収してかさが増え、腸壁を刺激して排便を促してくれます。便秘が気になる方は多めの水分とともに食べるのがおすすめです。
免疫細胞が多く存在する腸内の環境が整うということは、さらに免疫力の向上にもつながりますね。
レンコンの選び方と保存方法
レンコンは表面に傷やシワがなくつややかで、持ってみてずっしりと重みを感じるものがおすすめです。カットしてあるものは切り口が白いものが新鮮です。茶色く変色しているものは切ってから時間が経っているので、避けましょう。
また、穴を覗いてみて黒くなっているものも収穫後時間が経っています。購入後は、土付きのものはそのまま新聞紙に包み、冷蔵庫にて保存します。
カットしてあるものは断面が空気に触れないようにラップフィルムで包み、冷蔵庫で保存します。どちらも乾燥に弱く、少しずつ茶色く変色し、味が落ちていきますので、できるだけ早く食べきるようにしましょう。
形でわかるレンコンの食感の違い
レンコンは節が次々とつながっている野菜です。細長く、少し扁平な形をしているものは早くにできた節ででんぷん質が多く、もちもちとしています。
小さく丸いものは新しくできた節ででんぷんが少なく、シャキシャキとしています。作る料理によって使い分けるとよいですね。
まとめ
レンコンの切り口が時間と共に茶色く変色していくのは、レンコンに含まれるタンニンというポリフェノールが原因です。タンニンには、抗酸化作用や収斂作用、消炎作用があることが知られています。
また、レンコンにはムチンというネバネバ成分も豊富に含まれています。これは、レンコンを切った時に糸のように出る成分で、私たちの肌や粘膜を保護する働きがあります。
とても栄養豊富で頼もしい野菜、レンコン。おいしく食べて免疫力もアップ!病気に負けない体を目指しましょう!
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