アトピーに対する乳酸菌の効果とは!?

アトピーで肌が赤い

自分の知らない間にアトピーになってしまったり、治ったと思ったのにまた再発したり、突発的かつ慢性的に続くアトピーはつらいですよね。特に小さいお子さんのアトピーは見ているだけでかわいそうになってしまいます。
暑くなった時、汗をかいたとき、セーターを着たとき、などなど人によってかゆくなるタイミングは色々です。布団に入るとかゆくなり寝不足に陥ってしまうなんて話も聞きます。一体アトピーにはどのようなことが解決のカギになるのでしょうか?

この記事の要約

親がアトピーを持っていても子供は必ずしもアトピーになるわけではなく、きれいな環境で生活することで菌に対する抵抗力が弱くなることが原因の一つです。また免疫細胞の約70%が腸にあるので食生活が悪い方は腸内環境も悪くアトピーになりやすくなります。

改善方法

  • 乳酸菌で治った・治らなかったケースありますが、症状が軽減した報告が多く、乳酸菌を飲む効果あり

  • 食物繊維を摂ることで乳酸菌のエネルギーになり活発に働いてくれる

  • お菓子など体に良くないものをたくさん食べると免疫が弱まる

<注意>この要約は本文を抜粋して作成しています。詳しくは本文をお楽しみください。

アトピーの原因は生活環境にあり!

昔に比べるとアトピーの患者さんの数がかなり増えたということはご存知ですか?ある報告によると発展途上国の子供たちに比べて先進国の子供たちのアトピーの発生率はなんと「20%」も高いのです。でも、アトピーが感染するなんてことは聞いたこともありません。
昔に比べて今、途上国に比べて先進国、感染もしない、どうやらアトピーの原因は遺伝的なものではなく環境にあるように思えてきませんか?実はアトピーとは食べ物アレルギー、喘息、鼻炎の前触れであるという報告もあり、免疫系の疾患との関係が示唆されています。またアトピーとは皮膚が細菌に対するバリアを失ったために起こる炎症反応だともいわれています。

ある調査によるとアトピーの発生率とある特定の免疫系の遺伝子変異の相関性が報告されていますが「アトピーの遺伝」となると話は別のようです。つまり親がアトピーを持っていても子供は必ずしもアトピーになるわけではないということです。アトピーの原因としてもっとも有力な説は「衛生仮説」らしいです。衛生仮説とは生まれた時から細菌の少ない衛生環境が管理されたところで暮らしているため免疫が作動することなく弱まってしまい、細菌との接触に過剰反応してしまうってわけです。では弱まってしまった免疫をどうしたら復活させらるのでしょうか。

腸内にある免疫細胞

乳酸菌でアトピー予防

人間の免疫細胞の約70%が腸にあるわけですが免疫系が最初に活性化されるのも実は腸なのです。赤ちゃんは生まれるときに産道でお母さんの細菌が体内に入り込み腸で活発に免疫活動が始まるわけです。そのあとも母乳を通してたくさんのビフィズス菌を飲み続け腸内をビフィズス菌で満たします。この過程で免疫が強化されます。離乳食を通して少しずつほかの菌たちが腸内に入り3,4歳くらいになると腸内細菌入れ替わりが落ち着きます。この作業を通して免疫系が鍛え上げられます。

ちょっと詳細な話になりますが乳酸菌が腸内に入ることで腸の壁を覆うミューカスが厚くなり細菌の腸の内側(血管内)への侵入を阻止してくれます。また、乳酸菌はアトピーの直接的な原因とされている免疫細胞(Th2)を抑制することで過剰な炎症反応を防いでくれるという報告もあります。約20年くらい前からいろいろな乳酸菌がアトピー治療に使われていますが効果があったもの、なかったものが混在しており、乳酸菌によるアトピー治療は完全には理解されていない現状です。

それでも飲んだほうが良い乳酸菌

アトピーの治療に関しては乳酸菌で治ったケースと治らなかったケースがいろいろ報告されていますが、乳酸菌が症状を軽減したという報告が多いです。完治とまではいきませんが乳酸菌を飲む意味はあります。または乳酸菌を「アトピー予防」として飲み続けるメリットもあります。
免疫が弱まっていきアトピーが発生するわけですが、免疫はストレスや疲労などの自律神経失調により弱まる場合、または単に腸内細菌のバランスが崩れ免疫細胞が活性化しにくくなる場合があります。つまりストレスもなく食生活がきちんとしておられる方はアトピーになりにくいのでしょう。
腸内環境が良いと腸内細菌たちの恩恵を受けるわけですが添加物等の体に害のあるものを頻繁に食べると腸内細菌叢が変化してしまい免疫が弱まります。実は乳酸菌にはこういった場合に備えて腸内細菌叢を変化しにくくするという効果があると報告されています。だから、アトピーの予防として食生活の管理や乳酸菌を常時服用するということは効果的なのです。私は子供のころアトピーで悩んでいましたが、お菓子もたくさん食べていたと思います。心当たりのある方、食べ物には気を付けてヨーグルトやサプリメントでの乳酸菌の摂取をお勧めします。

一緒に摂りたい食物繊維

実はこの乳酸菌、単独でもそれなりの効果はありますが私たちの腸内で働くにはエネルギーが必要です。私たちといっしょでお腹がすいていると働けないのです。食用に使われている乳酸菌のほとんどは実は植物から分離されていて乳酸菌の餌は食物繊維であることが多いのです。
例えば乳酸菌の中には植物を意味する「plant」が含まれたplantarumという乳酸菌や発酵を意味する「ferment」が使われたfermentam と命名された菌がいるくらいです。これらの乳酸菌に体の中で頑張ってもらわなくてはいけないので食物繊維をとることを心がけましょう。また、この食物繊維は乳酸菌にエネルギーを与えるだけでなくほかの菌が短鎖脂肪酸という「体によいガス」を発生するのにつかわれるため腸内環境を最適な状態に保つには必須です。
この乳酸菌は一度食べたらずっと腸内に居続けるわけではなく毎日摂取する必要があるので乳酸菌の摂取は習慣化したほうがよさそうですね。もう一つ、実は乳酸菌、死んだものでも効果があると報告されています。一般的に生きた状態の菌をプロバイオティクス(善玉菌)というのですが乳酸菌の効果に関しては死んだものでも効果がると報告されています。効果にも大小があると思いますが私は生きた乳酸菌を食物繊維と合わせて取ることをお勧めします。

ヨーグルトを食べる

改善するための食材( どんな栄養を摂ればいいか )

乳酸菌の摂取の仕方は色々ありますが野菜等の食物繊維を食べた後にデザートでヨーグルトをいただくとか、サプリメントとして服用するとかしましょう。ヨーグルトは色々な製品がありますが添加物の少ないプレーンをお勧めします。最近、プレーンのヨーグルトも沢山の種類があり飽きません。また、あまい食べ物に慣れてしまうとアトピーの原因であると思われるお菓子の誘惑に勝てなくなってしまいますので。プレーンだけではきついという方はナッツやドライフルーツ等を入れて食べるのも味的にも栄養的にもお勧めです。午後3時くらいになると小腹がすきませんか。今までは甘いパンやお菓子などを食べる習慣をこれからはプレーンヨーグルトにナッツ類を入れて食べることをお勧めします。乳酸菌には多様な種類があり種類ごとに効果が違います。自分に合った乳酸菌を見つけるのは難しいので、できるだけたくさんの種類の乳酸菌を摂取することをお勧めします。そう考えると数種類の乳酸菌が含まれいているサプリメントなんかもお勧めです。でもサプリメントを取る方は食物繊維が一緒に含まれているもの、または別途で食事に食物繊維を取り入れることをお忘れなく。

■まとめ

アトピーは治療や予防が難しいと病気です。最近の研究により体の免疫疾患が原因であることが分かりました。免疫細胞の約70%が腸内にあるということからも腸内環境の管理の重要性を知っておきましょう。乳酸菌は私たちが生まれたときに免疫系を発達させてくれた腸内細菌です。普段から乳酸菌やその餌となる食物繊維を摂取することで腸内細菌の環境を整え免疫系の維持に努めましょう。

この記事の執筆者

  • 海野竜也(ウンノタツヤ)

    • 経歴
    • 韓国で修士課程、博士課程を取得後、アメリカで研究員をし、現在韓国の国立大学の准教授として腸内細菌の研究や抗生剤耐性菌の研究をしています。
    • 保有資格
    • 工学博士
    • コメント
    • 私たちの体は腸内にいる30~40兆もの細菌達とのコラボレーションで出来上がっています。腸内細菌は私たちのライフパートナーです。健康のカギは彼らの望むものを食べ、望む環境を与えることです。
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    • 腸内サイキニストうんたつ

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