油でダイエット?MCTオイルの効果や使い方を徹底解説

「MCTオイル」をご存じですか?油なのにダイエットに効果的だと注目を集めました。
えごま油やしそ油、ココナッツオイルやグレープシードオイルなど油ブームもあり、MCTオイルを使ったことがある方もいるかもしれません。しかし、MCTオイルがどんなものなのかよく分からずに使っていては効果が半減してしまいます。それどころか逆効果になってしまうことも。前から興味があり、使ってみたいけど「本当に体にいいの?」「どうやって使えばいいの?」という疑問をお持ちの方はいませんか?そこでこの記事では、MCTオイルの効果や使用方法、正しくダイエットするためのポイントを管理栄養士が解説します。

執筆者:内田 桃花

資 格:管理栄養士

良質な油

そもそもMCTオイルって何?

MCTオイルとは中鎖脂肪酸100%の油です。中鎖脂肪酸は飽和脂肪酸の一種で、肉などに含まれる長鎖脂肪酸に比べて長さが短く消化吸収回路が異なります。そのためMCTオイルは他の油より4~5倍速く吸収され、短時間でエネルギーになり体内に脂肪として蓄積されにくい油として注目されました。中鎖脂肪酸は牛乳にも含まれていて私たちに身近な油です。ちなみに同じくダイエットで注目されていたココナッツオイルには約60%の中鎖脂肪酸が含まれています。
ココナッツオイルはココナッツの風味がありますが、MCTオイルは無味無臭なので様々な料理に使用が可能です。
なぜダイエットに効果的なのかというと、脂質を摂取することで満腹感があり食べすぎを防止する効果、食後の血糖値の上昇を抑え、脂肪生成を抑制する効果などが期待できるからです。そしてなにより他の油よりも脂肪になりにくい特徴があります。
まだ研究の数が少なく、科学的根拠は十分ではありませんが、MCTオイルは、エネルギー産生の活性化、コレステロールの低下、体たんぱく質分解の抑制、体脂肪の燃焼促進などの作用が推測されています。

ダイエットに成功した女性

MCTオイルダイエットの方法

脂質は三大栄養素の中でもずば抜けて高エネルギーでダイエットの敵のように扱われています。確かに、炭水化物やたんぱく質が1g4kcalなのに対し、脂質は1g9kcalもあります。しかし、ダイエット中に脂質を制限しすぎると満腹感が減り、炭水化物やたんぱく質をたくさん食べることになります。食べる量が増えると胃に負担をかけますし、胃が膨らみ、少量の食事では満足できなくなってしまう可能性も。ダイエットしていて大食漢になってしまっては大変です。ダイエット中でも脂質を味方につけることが成功の秘訣なのです。
そこでMCTオイルでダイエットするための方法を紹介します。簡単なのでぜひ試してみてください。

MCTオイルの使い方

1日に小さじ1杯強(6g)の摂取で効果があるとされているので、はじめは小さじ1杯から始めてみましょう。MCTオイルは他の油よりも低い温度で煙が出て泡立ちが起こり、加熱調理には向かないので、そのままいつもの料理にかけたり、飲み物に混ぜたりしてダイエットに取り入れます。スープやコーヒー、紅茶、ヨーグルトに混ぜる方法が手軽です。上級者はサラダのドレッシングなども作ってみてください。作った料理にかける方法もありますが調理の際にサラダ油を使うのにプラスでMCTオイルをかけるのはカロリーオーバーになる可能性があり、おすすめしません。かけるなら蒸し野菜や煮物などにかけましょう。コクが増し、美味しくなります。
MCTオイルに限らず、どんな油でも1g9kcalです。小さじ1杯で54kcal、大さじ1杯で162kcalもあるのでとり過ぎには注意です。飽和脂肪酸の摂取量は、平均的な運動量の30~40代女性では、1日に15g(140kcal)が適切とされています。また、MCTオイルには必須脂肪酸は含まれていませんので、魚類も意識して食べましょう。

摂るタイミング

飲む時間帯は特に気にしなくても良いですが満腹感を得て食事量を減らすために食前が適しています。1日の始まりが好スタートだとその後も順調に過ごせる方は、朝に取り入れてみてください。
昼ごはんの後に眠くなりやすい方は昼に取り入れるのもおすすめです。満腹感が続き間食をしなくなる効果も期待できます。お菓子は惰性(だせい)で食べていることも多いため間食の習慣をリセットするきっかけにもなりダイエットに効果的です。
夜ごはんをつい食べすぎてしまう人は夕食前の夕方に取り入れると食べすぎを防ぐ効果があります。しかし寝る直前は脂肪になりやすいので2時間以上前に摂取することは守ってください。自分のライフスタイルに合わせて取り入れやすい時間や体調が良くなる時間を見つけましょう。

三つに注意する

MCTオイルダイエットの注意点3つ

MCTオイルは上手に使えばダイエットに効果的ですが注意点もあります。注意点をしっかり理解し、正しくMCTオイルを使用しましょう。

飲みすぎによって健康被害が出る可能性がある

過剰摂取(100g)をすると腹痛や下痢などの症状がでることが報告されています。人によっては少量でも便がゆるくなることもあります。この症状は少量から摂取することで防げるので1日小さじ1杯から始めましょう。また、少量でも吐き気、めまい、胃もたれなどの症状が現れる人もいます。症状が続く場合は使用を中止してください。

糖質制限によって健康被害が出ることも

近年、「ケトジェニックダイエット」など厳しい糖質制限をして不足のエネルギーを脂質からとるダイエットが流行りました。過度な糖質制限には注意が必要です。糖質を制限すると食事のたんぱく質や脂質の割合が高くなり、腎臓や血管に負担をかけてしまいます。仮に痩せたとしても身体は健康とはいえませんよね。また、体内で炭水化物が不足する状態が長く続くとケトン体が生成されます。ケトン体が増加するとケトン血症になり嘔吐など体調不良が起きることがあります。

単に摂取しただけではカロリーオーバーになる

脂質は油や魚類、肉類以外に豆類や卵、乳製品にも含まれています。そのため特に意識しなくても日々の食事でたくさんとっている場合が多いです。
そこにプラスでMCTオイルを食べてしまうと簡単に脂質をとり過ぎてしまいます。上記で説明したように油はエネルギーが高くカロリーオーバーになってしまいます。
どんなに健康にいい油でも脂質のとり過ぎは禁物。悪玉コレステロールの増加、糖尿病、心筋梗塞などの病気にもつながります。
また、消費カロリーと摂取カロリーが今まで通りだとしたら、たとえMCTオイルを摂取してもダイエットにはなりません。MCTオイルのカロリーは消費されやすいので脂肪になりにくいですが、その分消費されなかった炭水化物やたんぱく質からのカロリーが残り、脂肪になってしまいます。

中鎖脂肪酸MCTオイルについてのまとめ

まとめ

今までなんとなく「体によさそう」、「流行っているから」という理由でMCTオイルに興味があった方もこの記事を読んでMCTオイルへの理解が深まったはずです。MCTオイルは中鎖脂肪酸が含まれ、他の油よりもエネルギーになりやすく脂肪になりにくいという特徴でダイエットに効果的でした。ただし、油であることには変わりないので使い方を誤ると健康を害す可能性が高いです。
管理栄養士の観点からはMCTオイルダイエットをする際は過度な糖質制限をするのではなく、食べすぎを防止するために食前に少量摂取する方法が好ましいです。今ではいろいろなメーカーが発売しており気軽にスーパーで購入できます。気になっていた方は一度試してみてはいかがですか。ダイエットは継続が肝心です。身体に合うようなら続けてみてください。正しく食生活に取り入れて健康的にダイエットを成功させましょう。

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