疲労回復におすすめしたい食べ物や食べ方を管理栄養士が指導!!

疲労困憊している

だんだん暑くなり、疲れも溜まりやすくなります。その日その日で疲れをリセットできたら、平日でも仕事終わりに好きなことをして過ごせますよね。
皆さんはどのような方法で疲れを回復させていますか?「疲労」にもタイプがあり、それぞれの疲労に適した回復方法がありますが、今回は食の面からの疲労回復方法をお伝えしたいと思います。

執筆者:さやか

資 格:管理栄養士|フードスペシャリスト|食物アレルギー対応食アドバイザー

仕 事:病院で栄養指導や献立作成、現在は保育所で活動中

疲労について

疲れは「心身に過度な負荷がかかっているサイン」です。疲労の種類には大きく分けて、「末梢性疲労」と「中枢性疲労」に分類できます。
末梢性疲労は筋肉の疲れです。

体を動かし過ぎると筋肉にあるエネルギーが不足し、血流が悪くなって、神経から筋肉への命令が遅れることで、筋肉パフォーマンスが低下します。運動した後に体がだるく感じるのはこの「末梢性疲労」になり、末梢性の疲労はバランスの良い食事とともに軽めの運動や十分な睡眠が効果的です。

中枢性疲労は心理的、精神的な疲れです。人間関係での悩みや不安でのストレス、過度な緊張、長時間の会議などで感じる疲れのことを指します。脳内でストレス刺激が大きくなると脳細胞がダメージを受けて「末梢性疲労」と同じように疲労を感じるようになり、中枢性の疲労にもバランスの良い食事や睡眠、軽い運動が効果的で加えて趣味や旅行などで気分転換を図ることが勧められます。

疲労回復効果のある栄養素

まずは疲労回復に効果のある栄養素を紹介します。聞いたことのある栄養素もあるかと思いますが、具体的な働きについても簡単に紹介しているのでご覧ください。

ビタミンB1

ビタミンB1はエネルギーを作るときに必要な材料になります。不足するとご飯をしっかり食べていてもエネルギー不足を起こしてしまいます。
精白米が出回った時代に全身の倦怠感や食欲不振、手足の痺れやむくみなどの症状が流行りました。これはビタミンB1不足によるものです。

クエン酸

クエン酸もエネルギーを作る時に必要な材料になります。ミネラルを体内に吸収しやすいように助けることや、疲労物質と言われる乳酸を分解して体内への蓄積を防ぐ効果があります。また、食欲増進作用もあるので夏バテ防止にも有効的です。

イミダゾール

イミダゾールとはアミノ酸の一種で、近年注目されサプリメントにもなっている栄養素です。長時間飛び続ける渡り鳥や泳ぎ続けるマグロやカツオの体内に豊富に存在しています。
疲労の現場である脳や筋肉で効果を発揮すると言われる成分です。

鉄分

鉄分は主に血液や筋肉に存在しており全身に酸素を配る働きがあります。鉄分が不足すると疲れやすくなり頭痛や動悸、息切れ、食欲不振などの症状が出ます。特に女性は月経により鉄が損失されやすいので、意識して摂りたい栄養素です。


疲労回復効果のある食材や調理法

疲労回復に効果のある栄養素がわかったので次はその栄養素が豊富な食材を紹介していきます。

ビタミンB1の摂り方

ビタミンB1は水に溶けやすく、熱にも弱いため調理によって失われやすいです。少しでも損失を防ぐため、水に長く漬けることや、余計に加熱せずに手早く調理してください。水に溶けやすい為、煮物など汁ごと食べられるものにすると良いです。ビタミンB1はネギや玉ねぎ、ニンニク、ニラに含まれるアリシンと一緒に摂ると吸収率が良くなります。鶏汁として玉ねぎやネギと一緒に煮込んで食べるのも良いですね。

栄養素が含まれる食材

豚肉(赤身部分の多いヒレ肉やもも肉がなおオススメ)、うなぎ、タラコ、イクラ、種実類(カシューナッツや大豆、えんどう豆)、穀類(玄米、もち麦など)

クエン酸の摂り方

疲労回復には酢をそのまま飲むのがおすすめです。最近では黒酢やりんご酢など飲みやすい酢も出回っているので、飲みやすいものを選ぶと良いです。
クエン酸はシミやソバカス、ダイエットや生活習慣病予防にも効果的です。

栄養素が含まれる食材

柑橘類(レモン、みかん)、お酢、梅干し

イミダゾールの摂り方

イミダゾールは長時間動き続けるものに豊富と考えてください。カツオやマグロは泳ぎ続けます。鳥は長時間飛んでいます。水に溶けやすいため、溶け出した栄養も一緒に摂ることのできる汁物がおすすめです。

栄養素が含まれる食材

鶏むね肉。カツオ、マグロ、牛肉

鉄分の摂り方

鉄分は吸収率が低い栄養素になります。特にほうれん草や小松菜、ひじきなどの植物性の鉄分は動物性より低いです。なので鉄分の吸収率を上げるビタミンCと一緒に摂取しましょう。赤身肉にレモンを添えて一緒に食べると鉄分の吸収率が上がります。

栄養素が含まれる食材

レバー、赤身肉、ほうれん草、小松菜、ひじき

疲労回復に効果的な食べ方

疲労回復に必要な栄養素や食材の紹介をいたしました。次は食べ方についてのお話をします。食べ方は習慣づいており、変えるには時間がかかります。ゆっくり徐々に変えてみましょう。

1日3食決まった時間に

食事をすることは消化や、上がった血糖値をコントロールするため体に負担がかかります。
人の体は時間によって内臓の働きが活発になります。そのため、欠食や食事の時間がバラバラになると内臓が休んでいる時に消化をしないといけなくなったり、欠食で栄養が入らないとエネルギーを作り出すために脂肪や筋肉を燃やしたりと負担が大きくなります。負担を少なくするために食事はある程度決まった時間に摂りましょう。

特に朝食は夕食からの時間が長いため体が飢餓状態にあります。食べる習慣のない方はヨーグルトや牛乳など手軽に口にできるものから始め、徐々に朝食を充実させていきましょう。

間食はできるだけしない

間食は血糖値が上がった状態にしてしまうため、血糖値を下げようと体に負担がかかり続けます。血糖値をエネルギーに変換するときにはビタミンB1を消耗してしまうので血糖値が高くなると疲労感を感じやすいです。

間食に砂糖を使った甘いものを選ぶ方も多いと思います。砂糖は血糖値を急激にあげてしまうので摂りすぎには注意したいです。間食はできるだけしない方が良いのですが、お腹が空いた時にはナッツ類や果物を完食として取り入れましょう。

お酒は飲みすぎない

「疲れた後のビール」を楽しむ方も多いと思います。少量のお酒は血行をよくしたりリラックス効果が得られ疲労回復に有効的です。ですがアルコールを分解する時にもビタミンB1を消耗します。なので飲みすぎるとビタミンB1が不足し疲労に繋がってしまいます。飲みすぎない程度にお酒を楽しみましょう。

ビールだとロング缶1本が適正量になりますが、お酒は個人個人によって分解する能力が異なるので体の調子をみて調整しましょう。

腹8分目を目安にし、食べすぎない

性別、年齢、身長等によって個人個人の適正な量は違います。食べすぎてしまうと消化、吸収をするために体に大きな負担がかかってしまうため、適正量を守ることが大切です。
適正量は身長や活動量によって求めることができます。

適正エネルギー量の求め方

身長(m)×身長(m)×22

上の計算式で出てきた数値が1日の適正エネルギー量になります。しかし、この数値を意識して毎日の食事をすることは困難です。なので腹8分目を意識して食べ過ぎを予防してください。

まとめ

疲労回復に効果的な栄養素はビタミンB1、クエン酸、イミダゾール、鉄分です。具体的な食材としては、豚肉やうなぎ、鶏もも肉、カツオ、マグロ、レバーや柑橘類を紹介しました。バランスよく食事をとり、栄養素が偏らないようにしましょう。

食べ方も疲労と大きく関係しており、「1日3食食べる」「間食はできるだけしない」「お酒は飲みすぎない」「腹8分目を目安にし食べすぎない」、いずれもゆっくり習慣づけていきましょう。
日々の疲労をその日でリセットし、毎日を楽しみましょう!

 

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