枝豆がダイエットにピッタリ!食物繊維やタンパク質を多く活用する方法を解説!

枝豆といえばお酒と一緒に食べるおつまみのイメージが強いかもしれません。実は、この枝豆、栄養価が高く上手に食べることでダイエットの手助けをしてくれるのです。枝豆はおつまみだけではなく、普段のおかずの彩りにも活躍してくれます。
そんな枝豆でダイエットできたら嬉しいですよね。とはいっても、「枝豆を食べたら痩せるの?」「どうやって食べたらいいの?」という疑問をお持ちではありませんか?
この記事では現役管理栄養士の私が、枝豆の効果や食べ方を紹介します。この記事を読めば、枝豆を効果的に食べることができ、ダイエットのお悩み解決に近づくかもしれません。おすすめの枝豆レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
執筆者:内田 桃花
資 格:管理栄養士
枝豆の効果はダイエット向き
枝豆は大豆が熟す前に緑色の状態で収穫したもので、熟した大豆は豆類ですが、枝豆は野菜類に分類されています。さっそく、枝豆に含まれる栄養素や効果を紹介します。
枝豆はダイエット中に不足しがちなビタミンやミネラルを含み、高タンパクです。また、野菜なので低脂質、低糖質でダイエットに適しています。それぞれの栄養素について具体的な効果を解説していきます。
枝豆は10g以上のタンパク質を含み、野菜の中ではトップレベルです。タンパク質は筋肉など体を構成する重要成分ですが、ダイエットで食事を制限していたり、忙しいからと食事を簡単に済ませていたりすると不足しやすくなります。食物繊維は腸内環境を改善し腸の病気の予防や便秘に役立ちます。枝豆は主に不溶性食物繊維を含み、腸の蠕動運動を盛んにし、摂取した食品の通過時間を短縮させます。
その他にも枝豆は、ビタミン、ミネラルを多く含むのでダイエット以外の嬉しい効果も期待できます。糖質代謝に関与しているビタミンB1は、不足すると糖質の代謝が悪くなり、エネルギーをうまく作り出せず、疲労感やイライラの原因にもなります。
お米を主食とする日本人は不足しやすい傾向がある栄養素です。葉酸は細胞の新生や、正常な血液を作り出すのに関与しています。また、最近では動脈硬化の原因となるホモシステインの増加を防ぐ働きが報告され、動脈硬化予防も期待されています。カリウムは腎臓で尿中のナトリウム排泄を促進します。それにより、むくみや高血圧を予防するとされています。
枝豆に特別多いわけではないですが、カルシウムも含みます。カルシウムは丈夫な骨や歯を作るのに欠かせません。体内で吸収されにくく特に日本人は不足しやすい栄養素で、不足すると骨粗しょう症などを引き起こす原因となります。
枝豆茹で鞘付き100gあたり | |||
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タンパク質 | 11.5g(推奨量50g/日) | 食物繊維 | 4.6g(目標量18g以上/日) |
ビタミンB1 | 0.24mg(推奨量1.1mg/日) | 葉酸 | 260mg(推奨量240㎍/日) |
カリウム | 490mg(目安量2000mg/日) | カルシウム | 76mg(推奨量650mg/日) |
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
引用:日本人の食事摂取基準(2020年版)30~49歳女性
枝豆の栄養を効果的に摂る組合せ
さまざまな栄養素が含まれている枝豆。これらの栄養素を効果的に摂取するための組み合わせを紹介します。
タンパク質の利用効率を高めるためにはビタミンB6,12を組み合わせましょう。葉酸の利用効率はビタミンB12やビタミンCと一緒に摂ると高まります。枝豆に含まれる食物繊維は不溶性食物繊維が多いので水溶性食物繊維を補うと効果がアップします。ビタミンB6は肉や魚に多いですが、野菜や種実類からも摂取できます。
おすすめは鶏ささみ、鮭、バナナです。一方、ビタミンB12は基本的に動物性の商品にしか含まれず、レバーに豊富です。ビタミンCは野菜、イモ類、果物に豊富に含まれます。中でも赤ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツがおすすめです。水溶性食物繊維の摂取は海藻類を積極的に食べましょう。
上記で紹介したように、さまざまな食品と組み合わせることで栄養素の利用効率がアップします。これらの食品は同時に食べなくても大丈夫です。
枝豆ダイエットのやり方
枝豆の効果を知って、枝豆ダイエットに挑戦してみたくなった方もいるかもしれません。茹で方や食べるタイミング、目安量を紹介します。
枝豆の基本的な茹で方
今回、紹介する方法は茹でるというより「蒸す方法」です。蒸すことでより旨味が濃縮され少量の食塩でもおいしくなります。
用意する材料 | |
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枝豆 | 300g |
食塩 | 15g |
水 | 100ml |
蒸し枝豆の作り方
- 枝豆はさやの端を切る。
- 枝豆を塩もみする。
- 鍋に枝豆(塩をつけたまま)と水を入れ、蓋をして中火にする。
- 5分くらい蒸し、好みの硬さになったらざるに上げて冷ます。
枝豆の下処理は手間がかかるので時間がある時に、一気に茹でて冷凍保存しておくといいです。冷凍保存したいときは、硬めに茹でましょう。自分で茹でるメリットは食塩を調整しやすいことです。もちろん冷凍枝豆を使っても効果は変わりません。自分に合う方法でやってみてください。
枝豆を食べるタイミングは間食がベスト
枝豆ダイエットを成功させるためには食べるタイミングも大切です。効果的なタイミングを紹介します。
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間食
一番おすすめのタイミングは間食です。間食として枝豆を食べると摂取エネルギーが抑えられます。ふだん間食として食べるお菓子からは得られにくい食物繊維やタンパク質、ビタミン、ミネラルも摂取できておすすめです。
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食前
食前に食べてその後の食事量を抑える方法もダイエットに効果的です。食前に枝豆を食べるとよく噛むために満腹感を得られやすくなります。枝豆は食物繊維も含むので食後の血糖値が上がりにくくなりダイエットに効果的です。
食べるタイミングによって枝豆の栄養素の効果が異なることは考えにくいので気にしなくて大丈夫です。枝豆ダイエットでは枝豆を食べて、いつもより摂取エネルギーを減らすことで痩せる効果が期待できます。
枝豆を食べる量は1日100g
枝豆はさまざまな栄養素を含む健康的な食品ですが、なんでも食べすぎはよくありません。枝豆は1日100gを目安に食べましょう。100gは50鞘ほどの量です。豆だけの重量では約50gになります。
枝豆の食べ過ぎによる具体的な注意点はこの後解説します。適量を守ることが大切です。
枝豆ダイエットの注意点3つ
せっかく健康にいい枝豆でも、食べ方に注意しないと逆効果になってしまいます。ここでは、枝豆ダイエットで気を付けたい3つの注意点を紹介します。
主食に置き換えはNG
枝豆はお米と比べて低エネルギーです。そのため、枝豆ダイエットでは枝豆を主食に置き換え、摂取エネルギーを減らすことを推奨する記事もあります。しかし、枝豆は糖質が低いので体に必要な糖質が確保できず、一時的に体重が減っても省エネの体になってしまいます。そしてなにより、主食と置き換えて満足できる量の枝豆は食べ飽きてしまうので続きません。
食べすぎ注意
健康にいい枝豆ですが、0kcalではありません。食べすぎるとその分エネルギーオーバーになってしまいます。また、消化が悪いので腹痛や胸やけを引き起こすことも。枝豆は適量の100gを守りましょう。
食塩の摂りすぎに注意
枝豆は茹でるときに食塩を使用します。枝豆を適量の100gを守って食べた場合でも食塩は、約0.8g。食塩は1日8g未満、一食あたり2~3gに抑えることが推奨されているので、枝豆だけで1g近く摂取するのは意外と多いことがわかります。
枝豆には体内の余分な食塩を排出するカリウムが含まれていますが、このカリウムは過剰に食塩を摂取した場合、排出の効果が低くなることが分かっています。食塩のとり過ぎは高血圧をはじめ、さまざまな生活習慣病とも関連しているので注意したいポイントです。
上記の注意点は、枝豆の適量100gを守ってバランスよく食事をすればクリアできるものばかりです。枝豆だけを食べずにさまざまな食品を組み合わせましょう。
枝豆を使ったおすすめレシピ3選
枝豆ダイエットの基本的なやり方や注意点を紹介してきました。枝豆ダイエットを続けるためには、枝豆の食べ方にバリエーションがあると良いです。私がおすすめするレシピを3つ紹介します。いつもの食べ方に飽きてきた、始めるなら新しい食べ方を試したい、そんな方はぜひ参考にしてください。
主食の量を減らすのに枝豆混ぜごはん
米1合に対し、枝豆40g(さやなし)と塩小さじ1/2を用意します。
- 米をいつも通り研ぎ分量の水で浸水する。
- 浸水後、食塩を加えて軽く混ぜる。
- 最後に枝豆を広げて炊飯する。
食前や夜食に枝豆の中華スープ
水300mlに鶏ガラの素小さじ1、枝豆20g(さやなし)を用意します。ごま油をお好みで小さじ1程度入れると美味しいです。
- 余力がある時は、先に具材をごま油で炒めておくとよりおいしくなります。また、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけるとさらに満足感がアップします。水溶き片栗粉は片栗粉:水=1:2の割合で作ります。
- 枝豆を入れ最後にごま油を加える。
- 鶏ささみや卵、パプリカやブロッコリーなどを入れることで相乗効果に期待。
食前に枝豆とひじきのサラダ
枝豆(さやなし)60gと、ひじき(乾)大さじ1、ツナ缶1缶、マヨネーズ大さじ1、しょうゆ小さじ1を用意します。ツナはノンオイルだとよりダイエットに効果的です。ツナの代わりにハムや茹でて割いた鶏ささみも合います。
- ひじきは水で戻し、水気をきる。
- ツナ缶は油をきる。
- すべての材料を混ぜる。
便利な冷凍枝豆
3つのレシピはどれも簡単なのですが、枝豆を鞘から出す作業に手間がかかります。今は鞘から出した冷凍剥き枝豆というのも売っています。とても便利なので冷凍庫にストックしておくといいですよ。
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まとめ
枝豆は、高タンパクでビタミンB1や葉酸、カリウム、カルシウムが豊富です。枝豆を食べる際は、1日100gを目安に、間食や食前に食べるとダイエットに効果的です。枝豆に含まれる栄養素を少しでも効率的に取り入れるために、枝豆だけではなくさまざまな食品も食べるようにしましょう。
枝豆は自分で茹でて食塩量を調節するのが理想ですが、手間がかかるので冷凍枝豆を利用するのもおすすめです。今回紹介したレシピは枝豆ダイエット中でなくてもぜひ作っていただきたいものを選んでいます。簡単にできるので試してみてください。
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