鼻詰まりがひどい、風邪を引く前にスタミナと体を温める食術

鼻詰まりがひどい

寒くなりましたね。わたしは寒くなるとすぐに鼻が詰まり、寝るときも口呼吸になり睡眠不足に陥ります。睡眠不足のため免疫も落ち体がだるくなり、最終的には風邪をひいてしまいます。一度風邪をこじらせてしまうと職場の人たちにもうつしてしまう恐れがありますし治るまでに最低3日はかかりますよね。私はいつも風邪をひく前兆があるときは一日お休みを頂き自宅で体の回復を待ちます。無理をしないで体を休め温かい食べ物を食べながら家で温かくしていると大体治ります。結構常識なようで意外と知らない方が多いですよね。そして、風邪の予防のためには具体的には何を食べればよいのかってのも意外と知られていないですよね。

寒くなったぐらいで人は風邪をひかない!!

一般的に風邪は寒くなるとひくように思えますが「夏風邪、冬風邪、季節の変わり目にひく風邪」とほとんど年中無休で誰かが風邪をひいています。逆に考えると寒くなるという理由で風邪をひくわけではなさそうです。温度が原因というよりは温度の変化に自分の体がついていけないと風邪をひくように思えます。

2018年に埼玉医科大学が中年とお年寄りの方を対象に風邪の原因を調査した研究報告が出されました。その報告によれば年齢や肥満度、喫煙などは風邪とは関係がなく睡眠時間が足りていない人(5時間以下)は風邪をひきやすいそうです。「たまにお酒を飲む人はお酒を全く飲まない人よりも風邪をひきやすい、運動を全くしない人は一か月に2時間ほど運動をする人よりも風邪をひきやすい」とも報告しています。ここまでは別にそんなに驚くことはないのですが、なんと、「食生活が悪ければ悪いほど、またはお菓子の量が多いほど風邪の症状が悪化する」とも報告しているのです。結局のところ多くの原因が重なることで風邪をひきやすくなるのですが食事を通してどれだけ改善するか考えてみる価値はありそうですね。

食事と風邪の関係性

腸内細菌が免疫の70%を担っている

私たちは何かを食べるとそれは食道を通り胃で消化されます。消化されたものは小腸で吸収され、消化されなかった残りのものが大腸でウンチに変えられ排便されます。つまり大腸とは残りカスを掃除するところと思われていました。ところがここ最近の研究で実は大腸の中には何と100兆近くの細菌が住んでいてその腸内細菌たちが私たちの健康のカギを握っているということが分かりました。

具体的に言うとある腸内細菌のせいで太りやすい体質になったり逆に病気に強い体になったりするそうです。実はこの100兆近くの細菌は大腸の細胞と密にコミュニケーションをとっていまして腸内細菌たちが協力しくれるおかげで私たちの免疫のスイッチが入るのです。
免疫とは体に異常が出たときに対処する細胞たちのことを言うのですが、実はこの細胞たちは大腸に集中しています。免疫細胞は大腸から、もとい、腸内細菌から信号を受け取り活性化して私たちの体の隅々にいき渡り病気と闘ってくれるのです。すなわち、大腸の中にどれだけ協力的な腸内細菌(善玉菌)がいるのかが強い免疫を維持するカギとなります。

善玉菌を増やす方法は食物繊維を摂取することです。食物繊維は胃や小腸で消化、吸収されずに大腸まで届きます。大腸の中で細菌たちがそれを発酵し始めると、腸内が弱酸性に満たされ一般に言う悪玉菌が減ります。
善玉菌たちは発酵で得られたエネルギーを利用して酪酸を生産します。腸内で作られた酪酸はエネルギーとして大腸細胞に渡され細胞を活性化します。反対に善玉菌が嫌いなものは加工食品です。加工食品には賞味期限を長く保つための添加物や味を濃くするための添加物が入っていて、そのような自然界に属しない添加物は腸内細菌たちにとって毒なのです。善玉菌を減らしたくなければ添加物が入った加工食品を避けましょう。



睡眠は免疫の第二のカギ

睡眠時間を確保することが重要です。人間は食べなくても水だけである程度生きていけますが寝ないと本当につらいですよね。264時間寝なかったなんて記録もありますが普通の人は一日寝ないだけでも体の調子がかなり狂います。最近はショートスリーパーなんて言葉もありますが賛否両論ですよね。

睡眠不足により食欲がコントロールできなくなり過食してしまい腸内細菌に悪影響を与え、ストレスホルモンの増加や体温や思考力の低下なども報告されています。お酒は一見睡眠を助けてくれるように思われますが実は飲酒により睡眠の質が浅くなるということも分かっていますので睡眠の質を確保したければお酒は避けたほうがよさそうです。寝ながら見るスマホのブルーライトも脳を興奮させて眠りを妨げるのでスマホを寝室にもっていかないようにするといいです。

不眠症の一番の理由は自律神経の失調でして、日ごろから心配事が絶えない方は不眠症に落ちやすいといわれています。このような場合は運動がお勧めです。疲れ切って寝てしまってください。心配事が多い方にはこのようなシンプルソリューションがベストです。それと寝る3時間前までに食事を済ませてください。おなか一杯になると眠くなりますがそれは一時的なもので、すぐ目が覚めてしまいます。消化が終わった後に寝ることをお勧めします。



風邪のひき初めを自覚すること

気を付けていても風邪はひいてしまうものです。風邪をこじらす前に対処してください。本格的に風邪をひいてしまうと短くて三日は苦労しますよね。風邪のひき初めは鼻づまりや目が覚めた時の倦怠感で感知することができます。この段階では熱は出ていないので「熱がないので大丈夫」と思わないでください。

風邪のひき初めに免疫細胞は活性化を始めます。最初は白血球たちが病気の治療、ウィルス退治に向かいます。白血球たちが自分たちには手に負えないと思ったら更なる免疫細胞たちの助けを呼びあなたの体は彼らの戦場となるのです。それが「熱が出る状態」です。白血球が助けを呼ぶ前にウィルスに勝てば良いのです。風邪のひき初めには気を付けましょう!

食材選び

改善するための食材( どんな栄養を摂ればいいか )

腸内細菌、特に善玉菌が好きな食べ物は食物繊維です。食物繊維には水溶性のものと難溶性のものがありますので二つのバランスが崩れないように摂取することが重要です。
水溶性のものは果物、海藻、大麦などがあります。難溶性のものは野菜、穀類、豆類ですね。水溶性の食物繊維は善玉菌の餌となり難溶性のものは排便を促してくれます。ウンチが長い間大腸に残っていると腐敗してしまうので便秘には気を付けましょう。食物繊維は片方だけを取りすぎないように心がけてください。

睡眠を促す食材としてはトリプトファンを多く含む食材がよいとされています。このトリプトファンは腸内で善玉菌によりセロトニンに変えられます。このセロトニンにより気分が落ち着きます。そしてセロトニンの一部はメラトニン、いわゆる睡眠ホルモンに変えられるわけです。トリプトファンが多く含まれた食材は乳製品、大豆、青魚、鶏むね肉など。GABAという神経伝達物質もストレスを緩和してくれます。GABAはトマトやブロッコリー、雑穀類に多く含まれています。また、風邪のひき始めにはビタミンCが不足しますので柑橘類などで補給することをお勧めします。

■まとめ

風邪をひく原因は人によって違うことが報告されていますが食生活の乱れによって風邪をひきやすくなるというのは共通の原因らしいです。
風邪をひきにくい体質にするには食生活の改善やお菓子や加工食品等を避けること、食物繊維の摂取で腸内環境を整えること、睡眠時間を確保すること、そして風邪のひき初めにビタミンCなどを補給し素早く対処することが重要です。寒くなってきましたので皆さまは風邪をひかないように気を付けてください。

この記事の執筆者

  • 海野竜也(ウンノタツヤ)

    • 経歴
    • 韓国で修士課程、博士課程を取得後、アメリカで研究員をし、現在韓国の国立大学の准教授として腸内細菌の研究や抗生剤耐性菌の研究をしています。
    • 保有資格
    • 工学博士
    • コメント
    • 私たちの体は腸内にいる30~40兆もの細菌達とのコラボレーションで出来上がっています。腸内細菌は私たちのライフパートナーです。健康のカギは彼らの望むものを食べ、望む環境を与えることです。
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    • 腸内サイキニストうんたつ

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