腸内環境の改善で肥満を防ごう 腸内細菌と肥満について

ダイエットやメタボ対策の為に減量したいと食事や運動にと健康的な生活を心がている人も多いと思います。それでも「全く痩せない」、「効果がない」場合はもしかして腸内環境に原因があるかもしれません。最近の研究で腸内細菌と肥満には関係があるということが分かってきました。そこで今回は腸と肥満について考えてみたいと思います。

肥満とは何か??その原因は

まず肥満の判断基準ですが、BMI=体重(kg)÷ 身長(m)× 身長(m)で計算され、BMIが25以上で肥満と判定されます。平成29年の国民健康調査の結果によると日本人においてBMIが25以上の肥満者の割合は20歳以上の男性で30.7%、女性で21.9%となっています。
肥満の中でも特に問題なのが「メタボリックシンドローム」で、お腹周りに脂肪が溜まる内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常といった症状が現れます。「メタボリックシンドローム」では動脈硬化を引き起こしやすく、将来的に脳卒中や心筋梗塞といった直接死に関わる病気になりやすくなります。

肥満の原因は消費エネルギー(運動で使うエネルギー)よりも摂取エネルギー(食べて摂取したエネルギー)が多く、使用されず余ったエネルギーが脂肪として蓄えられるためだと言われています。つまり理論上では、運動による消費エネルギーが食事からの摂取エネルギーを上回れば体重が減少することになります。
しかしながら実際は、この消費・摂取エネルギーのバランスだけでは体重の増減に説明がつかない場合が多くあります。そこに腸内細菌が関わっているです。

腸内細菌と肥満の関係 肥満を防ぐ腸内細菌がいる!?

腸内には100兆個以上もの細菌が生息しておりその種類もさまざまです。その中には肥満に関係する菌がいることが分かってきました。

腸内細菌の多くが「フィルミクテス門」、「バクテロイデス門」の2つのグループに分類されます。「フィルミクテス門」は腸からのエネルギー吸収効率を高めるため、これらの菌が増えると肥満になりやすくなります。
一方「バクテロイデス門」は食事から摂取した食物繊維などを短鎖脂肪酸に分解します。この短鎖脂肪酸には食欲をコントロールしたり脂肪の蓄積を抑える効果があり、これらの菌が増えると太りにくくなります。肥満の人では痩せている人に比べて「フィルミクテス門」の細菌が多く、「バクテロイデス門」の細菌が少ないことが分かっています。これらの菌の割合は遺伝にもよりますが、食生活によっても変化します。

腸内細菌が脂肪酸(脂肪酸の中でも多価不飽和脂肪酸 )の代謝に関与していることも分かっています。多価不飽和脂肪酸にはn-6系とn-3系の2つがあります。
現在の食生活ではサラダ油などに含まれるリノール酸などn-6系脂肪酸の摂取が多くなり、逆に魚油などに含まれるDHA、EPAやしそ油などに含まれるα-リノレン酸などのn-3系脂肪酸の摂取が減っています。この2つの摂取バランスが崩れると肥満や生活習慣病を発症しやすくなります。

乳酸菌などの腸内細菌がこれらの多価不飽和脂肪酸を代謝する分かっています。その代謝産物には脂肪組織の炎症の抑制や、食欲のコントロール、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌を促すといった効果も報告されており、これにより肥満改善の可能性が期待されます。

このように腸内細菌が肥満に関与してることは明らかです。食物繊維、オリゴ糖、ヨーグルトなどの発酵食品の摂取を心がけ、腸内の「善玉菌」を増やし腸内環境を良くすることが肥満予防にも繋がります。
痩せたいのに食事制限や運動では効果が見られなかった人はまず腸内環境を整えることから始めてみるのはどうでしょうか。

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